◆御料理 ほりうち
[四ツ谷・荒木町]
もう一度食べたい!
魅惑の品々を回想中
![この夏、私を感動させてくれた逸品をご紹介。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/-/img_b1e8abc7bcebe6b743b32a6be51c9363272830.jpg)
すっかり秋になった。
本当に今年の夏は暑かった。しかし、食欲の落ちる日がある中、格別な出会いもあった。今日は、この夏最高の思い出を振り返ってみたい。
2018年7月26日、荒木町にオープンした「御料理ほりうち」。小さな店を切り盛りするのは女性二人。なんと、板場を任されているのも女性なのだ。さぞや繊細で、(意地悪な言い方をすれば)ちんまりとした料理が出てくるのかなぁと思っていたら、予想外の裏切りが待っていた。
![看板。新しい店らしい、清々しさを感じる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/4/-/img_e422c4baaed7fb70f16a2bb0d4c26337312169.jpg)
店内はカウンター6席と5(扉を開ければ6)席を備えた個室。コースは1万円、1万3,000円、1万8,000円の3本立てとお手頃。となったら一番いいやつをお願いしようではないですか。
まずは3品。鱧を使った2品は、鱧そうめんと鱧ざく。前者は、鱧の骨からとったスープがいい塩梅。
![鱧ざくもなかなかよろしいな。じっとり暑い季節に酢のものは体が喜ぶ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/9/-/img_49ad901cd7ee306e5d9ccc159bac3bb0268245.jpg)
奥は、勝山の鮑を蒸したもの。ツメと山葵でいただく。蒸し鮑は大根をいれると柔らかくなると使う店が多いが、「大根の匂いがつくのが嫌なので、あえてやっていません」と語る堀内さやかさん。この店の店主だ。
![神楽坂などの日本料理店でならした腕前を堪能させてもらおう。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/3/-/img_f39f7e599b78b92654269cabb0eacbc0138302.jpg)
スッポンの茶碗蒸し。エキスがたっぷりでこれまた滋味深い。底には白玉が隠されていて、遊び心もたっぷり。「スッポンも好きな素材なんですよねぇ」の言葉が序章だったのは、このあとで気づかされる。
![熱々がするっと喉を滑っていく。夏バテ解消できた気がした一碗。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/3/-/img_e3b776db35d19db738f2e2fe9b9a4786175486.jpg)
お造りは、鱧2種。よくある湯引きに加え骨抜きの鱧が提供された。皮目を炙って氷に落とす。これは初めての味わい。えっ、また鱧? と一瞬思ったが、先付とはまた違う趣で飽きさせない。
![丁寧に骨切りした鱧と骨抜きした鱧。梅肉、山葵が添えてある。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/3/-/img_33fb692fca89a402c553b9703ce96734153669.jpg)
![奥尻の雲丹を大胆に盛りつけた逸品を挟んで、後半戦へ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/8/-/img_789e37eff8300dae068886fbc1f6af8d179409.jpg)
2018.10.06(土)
文・撮影=Keiko Spice