世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。
第195回は、大沢さつきさんが、2018年の香港を存分に楽しみます。
最新と昔ながらの香港が渾然一体
日本から近くて、おいしいものがたくさんあり、ショッピングも楽しめ、さらにはインスタ映えする場所がたくさんある「香港」。
その人気デスティネーション香港で、いまもっともホットなのが中環=セントラル地区。とくに「オールドタウン・セントラル」と呼ばれるエリアは東洋と西洋・レトロとモダンがミックスした、まさに香港らしい醍醐味にあふれてる。
2018年夏にオープンしたアートスポット「大館(タイクン)」はその筆頭。19世紀に建てられた歴史的な建造物をリノベートし、香港の歴史と文化とアートの発信地として多くの人を集め、話題のレストランやバーにも事欠かない。
大館のメインの建物は「旧セントラル警察署」「セントラル裁判所」「ビクトリア刑務所」だが、敷地内には16もの歴史的建造物がある。
建物の中は当時の様子が伝わるような展示があるかと思えば、「ヴィヴィアン・タム」など人気のブランドショップやカフェ、レストランなどが多数入っていて、とにかく飽きない。
敷地内にあるコンテンポラリーアートを扱う美術館とホールの建物は新しいビルで、東京・青山のプラダビルの設計でも知られるヘルツォーク&ド・ムーロンが設計。19世紀の建物との調和を保ちながらのコントラストの妙も楽しめる。
もちろん刑務所の監房の雰囲気を味わいたければ、元監房に置かれたベンチに座ってみることもできるのでどうぞ。
大館(タイクン/Tai kwun)
所在地 10 Hollywood Road, central
電話番号 3559-2600
https://www.taikwun.hk/en/
2018.11.26(月)
文・撮影=大沢さつき
コーディネート=甲斐美也子(p.2)