「おっさんずラブ」の“マイマイ”こと瀬川舞香役でさらなる注目を浴びた女優・コメディエンヌの伊藤修子さんは、大の香港好きとしても知られています。この連載コラムでは、東京で味わえる香港グルメ、偏愛してやまない香港映画、そして香港を訪れた時の思い出などを綴ります。


◆私の愛する東京の香港グルメ

香港 贊記茶餐廳[飯田橋]

 私は香港旅行に行く前の予行演習、または東京にいながら香港気分を味わいたい時に、香港喫茶や香港式ファミレスに足を運びます。

 今回ご紹介するのは飯田橋にある「香港 贊記茶餐廳(ホンコン・チャンキチャチャンテン)」さんです。

 今日はなんだか和食という気分でもないし、こってりとした洋風でもなく、何か変わったものが食べたい……そんな気分のときにふと思い立って、こちらのお店に立ち寄ります。

 とにかくメニューが豊富で、毎回選ぶのに迷ってしまいますが、その中でも私のお気に入りメニューをいくつかご紹介いたします!

 まずご紹介するのはリピート率ナンバー1の「叉焼ローストポークライス」です。

 甘辛味の叉焼と塩味のローストポークの贅沢な合いのせです。叉焼とロースとポーク、どちらか1種類のみのメニューもあるのですが、どちらかなんて選べない……。そんなときは迷わず合いのせです!

 肉厚ながらしっとりとした口当たりの甘辛い叉焼と、パリッとした皮が特徴のシンプルな塩味ローストポーク。付け合わせのネギと生姜のタレをつけていただきますと、ピリッとしたシャープな爽やかさが加わり、味に一段と深みが出て、ご飯にもとても合います!

 この付け合わせダレは、香港の色々なお料理によく添えられているのですが、不思議と何でも美味しくなる魔法のタレなのです(笑)。

 こうした肉っ気たっぷりのお食事には、異国情緒を気取ってついつい炭酸的な飲み物を合わせてしまいがちです。

 「香港塩漬けレモン7UP」はセブンアップの底に塩漬けレモンを沈めたもので、このレモンをスプーンで潰しながらいただきます。レモンを潰すごとに、ほどよい塩分が爽やかなセブンアップと混ざり合い、暑い夏にはピッタリです!

 さて、お次に紹介するメニューは「香港チキンカレーライス」です。

 実はこちらはまだ食べたことがなかったのですが、お店のイチオシとのことで、いただいてみました! 運ばれて来たアツアツのカレーライスを早速口に入れてみますと……止まりません。

 スパイスの配合もどこか中華風で、ゴロッとしたチキンは燻製のような独特の味わいでかなりの大ヒットです! インド風でも洋風でもタイ風でもない、これぞまさに香港式。なかなか他では食べられないお味なのではないでしょうか。これからもついついリピートしてしまいそうです!

2018.09.09(日)
文・撮影=伊藤修子
撮影=佐藤 亘