ローカル・チェーン「オールドタウン」の3 in 1

 紅茶と同じく、珈琲豆も生産していたマレーシア。今はほとんど農園はないそうですが、珈琲を飲む文化は現在もなお受け継がれています。その象徴が、マレーシア全土で約200店舗を展開するローカル・カフェチェーン「オールドタウン ホワイト コーヒー」。スタバよりも人気です。この店の珈琲パウダーがスーパーで販売されています。

珈琲、砂糖、ミルクの3つの材料入りで、スリーインワン(3 in 1)とよぶ。独特の香りとコクのある珈琲。

 この店の珈琲は「ホワイトコーヒー」とよばれていて、西洋の珈琲とはちょっと違います。イギリスで「White Coffee」というと牛乳入りの珈琲を指すそうですが、それとも別物。焙煎の方法に特徴があるのです。

 通常焙煎は豆のみで煎りますが、ホワイトコーヒーはマーガリンと砂糖を加えています。そうすることで、コクと香りをひき出し、苦みはおさえめの味に。焙煎時の豆の色が浅いことから「白い珈琲=ホワイトコーヒー」とよばれているそうです。カフェモカのような甘い香りで、疲れをじんわり癒してくれます。

 スーパーのお土産として、ぜひ注目して欲しいのが、簡単調理でマレーシアの味が再現できるキットやインスタント食品です。まずは、ブロガー絶賛で売り切れ続出のインスタント麺を紹介しましょう!

汗がドバッと出てくる激辛カレー麺

 まず完成品からどうぞ。カレーラーメンやカレーラクサ好きはきっと気に入るはず!

「ペナンホワイトカレー麺」の調理後。スープが真っ赤です。勢いよく麺をかきこむと、ケホケホとむせるぐらい辛くて鼻水が止まりません。

 名前にあるように、もともとはペナンだけで販売されていたご当地インスタント麺。2014年、麺マニアのアメリカ人ブロガーが「世界で一番おいしい」と評価したことで、またたく間に人気に。クアラルンプールのスーパーにも特設コーナーが設けられ、うず高く積まれています。

 かなり辛いスープなのですが、ただ辛いだけではなく、ココナッツミルクの濃厚なコク、そしてスパイスの弾けるような香りが広がります。ちゃんとコシのある麺もポイントが高く、たしかにインスタント麺とは思えない完成度の高さです。

 作り方はこんな感じ。

■作り方
(1) 分量のお湯で麺をゆで、そこにすべての調味料を加える。
(2) 海老、油揚げ、ゆで卵、ライムなどをトッピングして完成。

袋の中に、パウダー状のココナッツミルク、ペースト状のスパイスが入っている。同じシリーズの「ペナンホッケンミー」もなかなかおいしい。

2016.09.13(火)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子