競馬観戦はオートクチュールの帽子をかぶって

1892年に出来たブロックアーケード。その当時の雰囲気を今に残す。

 メルボルンは、街を東西に横切るヤラ川で南北に分かれている。北側のダウンタウンにある帽子屋に行くついでに街をぶらぶら。落ち着いたメルボルンの街は散歩していて気持ちいい。屋根付きのアーケードやレーンと呼ばれる街角の小道がヨーロッパを思わせる雰囲気。

 中でも彫刻と装飾で飾られたアーチにモザイクの床が美しいビクトリア様式の「ブロックアーケード」は、エレガントな感じ。おいしそうなケーキが並ぶ有名なティールーム「ホープトン・ティールーム」やチョコレートの「ヘイグス」などは人だかりの人気だ。

左:優雅なホープトン・ティールームのショーウィンドウを飾るケーキ。
右:ヘイグスのカエル・チョコレート。『ハリー・ポッター』に出てくるカエル・チョコレートみたい。

The Block Arcade(ブロックアーケード)
所在地 282 Collins St, Block Arcade, Melbourne VIC 3000
電話番号 +61-3-9654-5244
URL http://theblock.com.au/

美しい帽子は、見ているだけでも幸せな気分。

 帽子屋さんはビルの中にあるオートクチュールの工房。メルボルンカップの時期には注文が集中して大忙しだ。今年は、高さのある帽子が流行だとか。試しにかぶってみると、気分まで優雅になりそうだが、お値段はさすがに4万円ぐらいから。トレンドではなくて残念だが、私は持参のつば広の帽子で臨むことにする。

 ディナーは、ヤラ川の南、サウスバンクにある複合施設の「クラウン・タワーズ」へ。ホテルやカジノ、スパがあって、レストランもカジュアルから極上まで選択肢に富む。

左:「ナンバー8」のラビオリ仕立てのヘルシーなサラダ。
右:メインは地元産のダックのコンフィ、ちょっと皮が北京ダックのようで甘じょっぱく香ばしい。

 明日の予行演習をかねて奮発ということで、ちょっとドレスアップして、オーストラリアのグルメ本『GOOD FOOD GUIDE』が評価するシェフハットを1つ取った「ナンバー8」をチョイス。ヤラ川のプロムナードにはテラス席、店内もとても洗練された内装で、モダン・フュージョンのひねりの利いた料理や、オージー・ビーフのステーキがおいしい。

No.8(ナンバー8)
所在地 Crown Entertainment Complex/8 Whiteman St, Southbank VIC 3006
電話番号 +61-3-9292-5777
URL https://www.crownmelbourne.com.au/restaurants/premium/no8-john-lawson

2015.12.22(火)
文・撮影=小野アムスデン道子