世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第23回は、大沢さつきさんがオーストラリアで出会ったかの大陸の意外な美味についてのお話です。

カンガルーが跳ね回る草原を熱気球から見下ろす

夜明けのフライトの美しさは、夜中に起き出して出かけた甲斐あるもの。

 眠い。時計の針は、夜中の3時過ぎ……。熱気球フライトに向かうべく、4時にはバスに乗り込んだ。

 ケアンズから約1時間。巨大なアリ塚を横目に到着したのが、広大なマリーバ湿原地帯。熱気球の発着地だ。ゴォーッ、ゴオーッとうなるガスバーナーの音。大きなバルーンがみるみる膨らんで行く。

この広大な森には、野生のカンガルーたちがピョンピョンしている。

 ふわりっと地上を離れ、ゆるゆる上昇して行く。ようやく明け始めた茜の空。眼下に広がる草原には、ぴょんぴょんと跳ねて行くカンガルーが。サトウキビ畑も俯瞰で見下ろすと、整然としていて何やらモダン。美しい。

 30分ほどのフライトを楽しんで終了。朝食のサンドウィッチをぱくつくべく小さな公園に行くと、絶好のタイミングで移動カフェの車が現れた。ここマリーバは、オーストラリアのコーヒー名産地。おいしいアラビカ豆のコーヒーにありつける。

ただのサトウキビ畑も、目線が変わるととてもキレイ。

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2014.03.04(火)
文・撮影=大沢さつき