空飛ぶ自転車からボホール島の絶景を眺める!
森の小さな仲間たちに出会った後は、もっと大胆に遊ぼう。この島での遊び方はいたって単純。島の自然を相手に遊ぶということだ。「ターシャ保護センター」から更に島の内陸へ。「チョコレートヒルズ・アドベンチャーパーク」へと足を延ばした。
「チョコレートヒルズ」は、高さ30~50メートルほどの円錐形の小山が1268個も林立している場所。4~6月の乾季には山に生える草が枯れて、まさにチョコレート色になるという。「アメリカ製のキスチョコレートを並べたような感じね、きっと」などと想像していると、ガイドのジンガイさんが、「雨季にはミントヒルズになったり、抹茶ヒルズになったりするんですよ」と。そう言われてみれば……(笑)。
ここは、200万年前は海の底にあり、地殻変動によって隆起して陸となった場所。その後、風雨で珊瑚が削られて今のような形になったと言われている。塩分を含んだ石灰岩の土壌のため大きな木は育つことができず、草のみで覆われているのだ。それが独特の地形を際立たせている。
そんな山々を眺めるには、もっと上に行くしかない。展望台は248段の階段を上った先にあるとジンガイさん。「はぁ~っ」と、上る前からため息がでてしまうが、そうも言っていられない。アドベンチャーパークの入り口には、「キミのアドベンチャーはここから始まる!」の立て札が。
右:頭上に人の気配が。見上げると細い板の上を歩いている人がいた! これは、「ツリートップ・ロープ・チャレンジ」という、ロープを使った樹上アクティビティだ。
中に入ると、うっそうとした熱帯雨林が。ふと、頭上に人の気配を感じたので見上げると、なんと、人がいる! ロープにつかまりながら、細い板の上を歩いている人がいるのだ。もうアドベンチャーが始まっているらしい。そんなアスレチックアクティビティに興じているアドベンチャー野郎(笑)の下を通ってから、私も階段を上り始めたのだった。
やっとの思いで階段を上りきり、展望台に上ると、少し先にチョコレートヒルズが見えた。ここでまた頭上に人の気配が、見上げると、今度は自転車が! 「えーっ、空中を自転車が走ってる!!」と思ったらロープが張ってあった(笑)。「バイク・ジップ」というアクティビティだ。高さ約45メートルに張られた、長さ275メートルのロープの上を自転車で走るというもの。楽しそう!
さっそくチャレンジすることに。鉄塔に上り、ハーネスを身につけて、ロープに繋いでもらって安全対策ばっちりで出走だ。
頬を撫でる風、遠くに見えるチョコレートヒルズ、すれ違う自転車と交わす笑顔(気分爽快だからこその笑顔だ)、何より、空を飛んでいるかのような快感! 中には自撮り棒で自分を撮りながら自転車を漕ぐ強者もいた。このアクティビティ、基本的にはカメラ持参はNGとなっている。自撮り棒を使う人は自己責任なのでご注意あれ!
Chocolate Hills Adventure Park
(チョコレートヒルズ・アドベンチャーパーク)
所在地 Camanayon, Barangay Buenos Aires, Carmen, Bohol, Philippines 6319
URL http://chocolatehillsadventurepark.com/
2015.10.20(火)
文・撮影=たかせ藍沙