Magnificent View #509
チョコレートヒル(フィリピン)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 セブ島とレイテ島に挟まれるように浮かぶボホール島には、円錐形の山がずらりと並ぶ場所がある。4~6月頃の乾季には、木々が枯れて山肌が茶色くなり、点在する小山がチョコレートのように見えることから、このような名前がつけられた。

 小山はどれも高さ30~50メートルほどと、ほぼ同じ大きさ。千を超える同じ形の山がポコポコと大地に連なっている眺めは、まさに一口サイズのチョコレートを並べたかのよう。

 200万年前にマグマの動きで海底がゆっくりと隆起してできたという説もあるが、なぜこのような山ができたのかは、明確に分っていない。地元には、「2人の巨人がこの場所でケンカをした際に、投げ合った石を片付けなかったため」という、かわいらしい伝説も残されている。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2015.02.21(土)
文=芹澤和美