#22 Bohol
ボホール(フィリピン)

パングラオ島の南西にあるアロナビーチ。レイドバックな雰囲気が心地いい、隠れ家ビーチです。

セブ島からはフェリーでわずか1時間半の近さ!

 フィリピンのセブ島沖の東に浮かぶボホール島を中心としたボホール州。濃厚な魚影のダイブスポット「バリカサグ」へ行きやすいことから、ダイバーに人気が高いエリアです。けれど、一般的な知名度は今ひとつ……。セブ島からフェリーでわずか1時間30分、しかも世にも不思議な珍風景と珍獣が待っているのに、行かないのはもったいない!

小高い山が連なるチョコレート・ヒル。「新緑の季節になると、ミント・ヒルになる」というのは、地元ガイドの鉄板ジョーク。

 ボホール島の珍品その1、島の中央に位置するチョコレート・ヒル。

 標高30~50メートルの円錐の山がまるでスタッズのように密集し、その数、なんと1268座以上! 4~6月の乾季に山々が枯れ葉色になることから、チョコレート・ヒルと名付けられた名所です。241段を上りつめた展望台からは、ポコポコと小山が続く風景を遥か彼方まで見渡すことができます。

 この奇妙な地形、海底が隆起したという説が有力ですが、地元にはこんな伝説も。

 二人の巨人がここで喧嘩となり、岩の投げつけ合いが数日間続いたそう。決着がつかないままへとへとに疲れた巨人たちは仲直りをし、散在する岩を後片付けすることなく、二人手を取り、島を出ていったとさ。もし、この巨人たちがきれい好きな性格でしたら、チョコレート・ヒルはこの世に存在していなかったのかもしれませんね!?

こちらの視線に気づいて、ハッと目を覚ました瞬間のターシャ。この写真以外は、眠さのために目が半開きに……。

 ボホール島の珍品その2は、メガネザルのターシャ。

 成長した大人でも体重わずか100グラムのか細いカラダのわりに、こぼれ落ちそうなほど大きな目をしています。フィリピン・ターシャ・ファウンデーションという保護施設では、84ヘクタールの敷地に100匹ほどが暮らしているそう。

 ビジターに開放されているエリアに10匹のターシャが放し飼いにされていて、間近で会うことができます。けれど本来、夜行性のため、間近で会えても、眠りこけていたり、うつらうつらとしていたり……。それでも小さな手で枝を掴む様子は、愛らしさたっぷりです。

沖に白いバンカーボートがずらりと浮かぶアロナビーチ。波打ち際から比較的近くでリーフが落ち込んでいるのが、海の色を見るとわかります。

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2014.09.06(土)
文・撮影=古関千恵子