手をかけること。素材を生かすこと。それが、「オカズデザイン」の生み出す料理の基本だ。ただし、頑張りすぎるのは禁物。

 どこに手をかけ、どこで息抜きをするのか。そのバランスが大事。週末ブランチをおいしく楽しむコツを伺った。

 第3回は「自家製のカッテージチーズ」を使った「チーズオムレツ」のレシピをご紹介。

» 第1回 自家製カッテージチーズとフライドポテト
» 第2回 いんげんとマッシュルームのサンドイッチ
» 第4回 プラムとフレッシュチーズのマリネ
» 第5回 大福豆と豚肉の煮込み
» 第6回 ババガヌーシュ-焼き茄子のパテ

● チーズオムレツ

チーズがあるから、フォーク1本で味が変化する

 フォークでオムレツを割ると、真っ白なフレッシュチーズが現れる。一緒に食べても、混ぜても、パンにのせても……。

 一皿を何倍にも楽しめるのは働き者のチーズのお陰だ。

◆材料(1~2人前)
・卵(M玉):3個
自家製カッテージチーズ:40g
・生クリーム:大さじ2
・バター:15g
・小口切りにしたあさつき、またはシブレット:1本分
・粒が細かい塩:ひとつまみ
・粗い粒の塩:ひとつまみ

◆つくり方
(1) ボウルに卵を割り入れ、生クリームと粒が細かい塩を入れる。白身と黄身が完全に混ざりこしがなくなるまで、泡立て器でよく混ぜる(泡立てないように気をつける)。
(2) 直径20cmくらいのテフロン加工またはよく油をひいた滑りのよい鉄のフライパンを熱し、中弱火にかける。
(3) フライパンにバターを入れ全体にまわし、強火にして(1)の卵液を一気に入れる。細めのスパチュラまたは菜箸で混ぜながら、もう一方の手で常にフライパンを動かしながら半熟まで焼く。
(4) 真ん中にチーズをのせ、フライパンの柄を持ち上げて手前から1/3くらいを折り返す。
(5) フライパンの柄をたたきながら、ふちを使ってひっくり返し、とじめを下にしたまま器に移す。
(6) キッチンペーパーで形をととのえ、粗い粒の塩をふり、あさつきをちらす。

オカズデザイン
吉岡秀治・知子の料理とグラフィックデザインのチーム。著書に『オカズデザインの つくっておく、とっておく』(NHK出版)、『マリネ』(主婦と生活社)など多数。
URL http://okaz-design.jp/

2015.09.25(金)
text=Noriko Ichida
photographs=Shinsaku Kato
styling=Mariko Nakazato

CREA 2015年10月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

きれいになる週末

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定価780円