手をかけること。素材を生かすこと。それが、「オカズデザイン」の生み出す料理の基本だ。ただし、頑張りすぎるのは禁物。

 どこに手をかけ、どこで息抜きをするのか。そのバランスが大事。週末ブランチをおいしく楽しむコツを伺った。

 第5回は「自家製のカッテージチーズ」を使った「大福豆と豚肉の煮込み」のレシピをご紹介。

» 第1回 自家製カッテージチーズとフライドポテト
» 第2回 いんげんとマッシュルームのサンドイッチ
» 第3回 手作りチーズオムレツ
» 第4回 プラムとフレッシュチーズのマリネ
» 第6回 ババガヌーシュ-焼き茄子のパテ

● 大福豆と豚肉の煮込み

豆を煮た煮汁で豚肉を、仕上げにチーズを添えて
足し算するたび味わい深く

 土曜日の夜に煮込み、日曜日のブランチに。

 時間はかかるけれど、鍋任せの料理は、一度に多めにつくり置けて便利。チーズを添えて、毎食ごとに少しずつ味の変化を。

◆材料(4人前)
・豚肩ロース肉かたまり:500g
・白ワイン:100mL
・豆と一緒に煮た野菜
-セロリの茎(みじん切りにする)
-玉葱(芯などは取る)
-にんじん
-にんにく
・大福豆:200g程度
・大福豆のスープ煮の煮汁:適量
・塩:小さじ1+1/2
自家製カッテージチーズ:適量

【大福豆のスープ煮】
・大福豆:300g
・トマト:小1個
・セロリ(葉と茎を分け、ザク切りにする):1本
・玉葱(ザク切りにする):中1個
・パセリの茎:1本
・にんじん(皮をむき、4等分にする):1本
・キャベツの葉(切らずに丸ごと):1枚
・葱の青いところ(ザク切りにする):1本分
・にんにく(皮をむき丸ごと):1片
・タイム:1枚
・ローリエ:1枚
・水:1L程度
・塩:大さじ1

◆つくり方
【下準備:大福豆のスープ煮をつくる】

(1) 大福豆は軽く洗い、たっぷりの量の水に8時間ほどつけて戻す。
(2) (1)をざるにあけ、トマト~水までの材料と一緒に火にかける。沸騰したらごく弱火で煮る。その間あくはこまめに取る。
(3) 20~30分ほどして味見をして硬めだけど食べられるくらいに煮上がっていたら火を止め、塩をスープにとく。鍋の蓋をして、そのまま余熱で火を通す。
(4) 常温まで冷めたら、野菜を取り除いて冷蔵または冷凍保存。冷蔵の場合は煮汁ごと、冷凍の場合は豆と汁に分けて使いやすい量に小分けにすると便利。

【大福豆と豚肉の煮込みをつくる】
(1) オーブンを180℃に温める。
(2) 肉を常温に戻し分量の1%の塩と軽く胡椒(それぞれ分量外)をふる。熱したフライパンで全面を焼く。
(3) 白ワインを注ぎ(火が大きくあがるので注意)、煮汁をスプーンで肉にまんべんなくかけ続けながら3~4分煮る。
(4) 耐熱容器に肉、野菜類を入れ、豆の煮汁をかぶるくらい注ぎ塩を入れる。オーブンで50分煮る。途中煮汁が減ってきたら足す。
(5) オーブンから(4)を出したら豆を入れ、そのまま常温になるまでおいて味をしみこませる。
(6) (5)から肉を取り出し、食べやすい大きさに切って耐熱容器に戻す。
(7) (6)を火にかけ温める。味をみて塩、胡椒(分量外)でととのえ、器に盛ってチーズを添える。そのままでもおいしいが、チーズを入れると爽やかになり味に深みが出る。

オカズデザインさん
吉岡秀治・知子の料理とグラフィックデザインのチーム。著書に『オカズデザインの つくっておく、とっておく』(NHK出版)、『マリネ』(主婦と生活社)など多数。
URL http://okaz-design.jp/

2015.09.28(月)
text=Noriko Ichida
photographs=Shinsaku Kato
styling=Mariko Nakazato

CREA 2015年10月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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