穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。
「大豆」のチリコンカン
スパイスたっぷりの奥深い味わいのチリコンカンは本来、挽肉と金時豆で作られるものが一般的ですが、お肉を使わずに、また金時豆を大豆に替えてもおいしくいただけます。
今回は、大豆の水煮を使って手軽に作るレシピをご紹介します。
挽肉の代わりに使うのは低カロリーのきのこ。植物性タンパク質をたっぷり摂れる上、食物繊維も豊富でヘルシーな一品です。また脂肪燃焼効果を期待できるスパイスを利かせることで、ダイエットメニューにもおすすめです。
カレーのようにご飯にかけても良し、パンに合わせても良し、オーブンで焼きあげてもいいですね。様々なアレンジが楽しめますから、お気に入りの食べ方を見つけてみてください。冷凍保存も可能なので、時間のある週末に作り置きしてみてはいかがですか?
【旬の食材】大豆
「大豆」は良質な植物性タンパク質を多く含むことから「畑の肉」と呼ばれる食材です。またコレステロールを下げ活性酸素を防ぐ抗酸化作用があります。さらに女性ホルモンに作用すると言われるイソフラボンを多く含んでいることから、女性特有のガンや更年期障害の予防に良いことも知られています。
マクロビ的に、野菜の乏しい寒い季節は乾物の食材を食べることが多くなります。
また同じ食材でも干す前のものと干したものとでは陰と陽のバランスが変わり、干したものは陽性の度合いが高まるので体を温めると考えます。大豆自体は夏の食材で陰性(体を冷やす)ですが、乾物の大豆は陽性のエネルギーを取り込んだ食材で、今の時期積極的に食べていただきたいものです。
さらに体内でビタミンAに変わるβ‐カロテンと、ビタミンCが豊富なトマトと合わせることで、大豆に足りない栄養素を補ってバランスのとれたレシピに仕上げました。ミネラル豊富な玄米や雑穀ご飯に合わせて食べると、さらに良い効果が期待できますよ。
2015.01.23(金)
文=中村恭子
撮影=秋元良平