数々の賞を受賞している憧れのロッジ

「シンギタ・ボールダーズ・ロッジ」での朝食、ランチは、サンド川を見下ろすウッドテラスのレストランで。ときおり対岸に動物がやってくるのが見える。

 1993年に南アフリカのサビサンドに最初のロッジ「シンギタ・エボニー・ロッジ」をオープンさせてから20年あまり。今では、南アフリカ、タンザニア、ジンバブエの3カ国に、12のロッジとキャンプを経営していて、サビサンドには3軒のロッジがある。「シンギタ」とは「奇跡の場所」という意味をもつ。

 「シンギタ・エボニー・ロッジ」が改装中だったため、私が滞在したのは「シンギタ・ボールダーズ・ロッジ」のほう。「ボールダーズ」とは「石」という意味だ。サンド川を見下ろす高台にあり、レストランや客室のテラスからも川と対岸のサバンナを望むことができる。敷地内にはスパやワインセラー、ライブラリー、プールなどがある。

左:食事は、味も盛りつけも、都会の高級レストランのレベル。各ゲストに専属のスタッフが付いてくれて、レストランのオーダーも手配してくれる。
右:食事時になるとレストランの屋根に現れるベルベット・モンキー。パンは彼らの大好物なので要注意!

 レストランもサンド川を見下ろすテラスと、屋内のほか、スタッフの歌を楽しむことができるBBQディナーを催す日もあり、施設にもサービスにもさまざまな工夫が凝らされて、ゲストが飽きるということはない。

中庭で催されるスペシャルなBBQディナー。木に吊された照明がロマンチック。BBQには、昼間見かけたクードゥーやインパラなどの肉も並ぶ。もちろん、食肉用に飼育されているものだ。
ワインセラーでのテイスティング。ここには、約222種類2万本のワインが揃う。グラスが置かれているテーブルの下にある大きな石は、ロッジの名前「ボールダーズ」の由来となったふたつの石のうちのひとつ。パワーストーンなのだという。

 ワインテイスティングでは、南アフリカのワインに精通しているソムリエにワイナリーやブドウ畑を地図で説明してもらいながら白ワイン3種類、赤ワイン3種類を試飲し、その後の夕食時に気に入ったワインをオーダーすることができる。

スパも本格的で、ボディマッサージのほか、スクラブやフェイシャルなど、さまざまなトリートメントを楽しむことができる。
客室の、広々とした眺めの良いウッドデッキにプライベートプール。プールサイドにもシャワーがある。

 客室は、一戸独立型のプライベートプール付き客室棟が12棟。そのうち2棟はファミリー向けの2ベッドルームとなっている。2014年に約6週間かけて改装したばかりで、コンテンポラリーデザインがミックスされた個性的な内装だ。

ベッドルームとリビングルームの間には石作りの暖炉があり、写真左手にリビングがある。

 ベッドルームとリビングルームは、ウッドテラスを囲むようにL字型に続いていて、その中央には暖炉がある。見晴らしのいいバスルームを含め、テラス側は全面が窓になっているので見晴らしが抜群だ。

見晴らしのいいバスルーム。バスタブからもサバンナを望むことができる。

 「コンデナスト・トラベラー」の読者投票で常に上位にランキングされ、世界各地のセレブリティに愛されている理由を実感できた滞在だった。

Singita Boulders Lodge(シンギタ・ボールダーズ・ロッジ)
所在地 Sabi Sand Private Game Reserve, South Africa
電話番号 +27-13-735-9800
URL http://singita.com/boulders-lodge

【日本での問い合わせ先】
リゾートアンドサファリ

URL http://www.south-africa-tour.com/

2015.07.31(金)
文・撮影=たかせ藍沙