地元の村人たちとの素朴な交流ツアー
2日目、朝のゲームドライブのあとに、コミュニティビジットというエクスカーションに参加した。これは、車で地元の村を訪問するというもの。市内観光というほどの観光名所があるわけではないけれど、趣向が凝らされていて、手作りでアットホームなツアーだった。
まず、車から降りてベンチに座るように促されると、オレンジのお揃いのツナギに長靴という出で立ちの若者たちが一心不乱に踊ってくれた。私たちが座ったベンチが風下にあったので、あっという間に土埃にまみれることに! カメラを持っていた私は慌てて立ち上がってしまった(笑)。3曲ほど踊ってくれたところで終了。
そしてまた車に乗ると、次の若者たちが、今度は足に民族衣装のような飾りをつけて、またも激しく足を動かし、跳んだりしながら踊ってくれた。そしてまた車に。他のゲストからは「あと、何ステージあるの?(笑)」などと質問が。
次に車を降りると、今度はブルーの民族柄の布を身にまとった若者たちが立っていた。彼らは踊りではなく歌を歌ってくれた。その歌声はやさしく、ハーモニーが耳に心地よく、3つのステージ(?)の中で、もっとも素晴らしかった。歌が終わると、手招きされて、一緒に踊ることに。ちょっとした交流タイムとなった。
右:地元の一般的な食事。味つけは塩のみの素朴な食卓だ。
次に車に乗ると、今度は小さな民家の前に。その裏手に行くと、大きな木製の臼があった。この地方の主食のパップを作るための道具だ。パップは、乾燥させたトウモロコシを粉にして、鍋で水とともに火を通した、餅のような食べ物。トウモロコシを潰すお手伝いをしてから試食をさせてもらう。おかずはピーナッツやひよこ豆、青野菜を細かく刻んだものなど。味付けは塩だけなので素朴な味だ。
そして、小学校へ。校長先生が校内を案内してくれた。シンギタがこの学校を建設したり、制服を寄付したりして、サポートしているのだという。
それにしても子供の数が多い! みんな制服を着ていて、きちんと勉強していた。最後に案内された大きな部屋で、子供たちが歌をプレゼントしてくれた。彼らは彼らで、外国人の私たちに興味津々のようで、私たちが車に乗ると一斉に手を振って見送ってくれたのが印象的だった。
最後は手作りのアクセサリーなどを売っている土産物店に寄って終了。ほとんどキャッシュを持っていなかったので買い物はできなかったけれど、村の人々の暮らしぶりを垣間見ることができて興味深かった。
2015.07.31(金)
文・撮影=たかせ藍沙