よかれと思ってやっている生活習慣で、実は太っていた――。

 ここでは、ベテラン内科医・産業医の奥田昌子氏による著書『これをやめれば痩せられる』(東洋経済新報社)を一部抜粋して紹介する。奥田医師が教える「避けたいランチ4選」とは?

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 あ、こんな時間だ。お昼にしよう。浮き立つ気持ちで手早く離席の準備をします。ランチタイムに同僚と、あるいは1人で社外に出るのは楽しいものです。今日は何を食べようかと期待がふくらみますが、落ち着いて、落ち着いて。

 おいしく食べて、体の脂肪を落としたいならメニュー選びが大切です。最近は、メニューにカロリーを記載するレストランが増えていますね。

 では、いつものパスタや丼ものはよいのか悪いのか、早速みていきましょう。

【避けたいランチ1】丼もの、ラーメン、パスタ

 こういった一品ものはダイエットにはよくありません。理由は4つあります。

 1つは、牛丼であれ、カツ丼であれ、親子丼、鉄火丼、ときにはリッチに鰻丼であれ、丼ものは、定食と比べてご飯の量が多く、糖質をとりすぎてしまうことです。

 お店によっては家で食べる量の2倍くらいのご飯が出てくることも。店員さんに頼んで、ご飯の量を減らしてもらいましょう。

 2つめの理由は、パスタを含めて脂質が多いこと、そして3つめは、食物繊維が少なく、とくに、挽いた小麦から作る麺類はGI値が高いことです。わずかな漬物やサラダでは挽回不能ですから、海藻、キノコの小鉢か、具だくさんの味噌汁をつけて食物繊維を増やしましょう。

 4つめは、一品ものは早食いになりがちなことです。よく噛まずに食べると満腹感が得られにくいうえに、血糖値が急上昇してインスリンの分泌を高めます。

 ここでも食物繊維の多い小鉢の出番です。噛む回数が増えるだけでなく、不溶性食物繊維は胃腸でふくらみ、満腹感を与えてくれます。

2025.08.26(火)
文=奥田昌子