群馬県の南東部、上毛かるたで「日本の機どころ」とも称されるなど、絹織物の産地として栄えた桐生市。のこぎり屋根の工場、蔵や町屋が重要伝統的建造物群保存地区として保全される、ノスタルジーを感じるこの町には、自然を敬う文化が根付いています。

 山々に囲まれた自然豊かな桐生市。中でも桐生市街地からもほど近い鳴神山は古くから信仰の山として地元の人や旅人にも親しまれてきました。

 街も山も自分の足で歩くことで初めて見える景色や文化がある。そんな自然もグルメも観光も全部ワガママに味わい尽くすトリップにモデルの吉岡更紗(さらさ)さんと出かけてきました。

初心者も楽しめる、アクセスグッドな名低山・鳴神山

 鳴神山の駒形登山口は、桐生の市街地から車で20分ほど。関東圏からも車で1時間半~2時間ほどと比較的アクセスが便利なのが魅力です。ただ、駐車場が路肩も合わせて8台ほどなので週末などは要注意。桐生駅からも乗車できる「おりひめバス」を利用するのもおすすめです。登山口近くにはトイレがなく、バス停が最寄りになるので、その点も要チェック。

 鳴神山の標高は980メートルといわゆる低山ですが、緑がさわやかな林道や沢沿いの道、ちょっとした岩場などもあり、バリエーションに富んだ登山道は訪れる人を飽きさせません。

2025.08.08(金)
取材・文=宮﨑真里江
写真=釜谷洋史