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絶品・焚き火グルメ【初級篇】
絶品・焚き火グルメ【中級篇】

焚き火料理って、やってみたいけれど、難しそう……。そう思っている人は、多いのではないでしょうか。実際、焚き火の炎は温度のコントロールが難しく、熾火(おきび:炎がおさまった温度の状態)で調理をするのが基本です。
『焚き火の本』でおなじみの焚き火マイスター・猪野正哉さんと、キャンプ調味料「G飯の素」を生んだスパイスマスター・松倉広平さんの2人がアイデアを出し合った共著『焚き火メシの本』(ライスパブリッシング・2025年4月発売)には、あまり難しいことを考えずに、焚き火をしながら、楽しくササッとおいしいご飯を作るための、唯一無二、奇想天外、目から鱗のオリジナルメニュー・60選が掲載されています。
「焚き火」と「焚き火メシ」の基本は、これ一冊を読めば十分! という本書から、今回は“焼くだけ”の簡単オリジナルメニュー・4選(初級篇)を紹介します。
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「イチゴを焼くなんて!」と言わず、焼いてみて!
焼きイチゴ《猪野さんオススメ》

本書では、ステーキ、トウモロコシ、枝豆、にんにくなど「焚き火で焼いたら、絶対においしい!」という焚き火メシも紹介されている。だが、焚き火マイスターの猪野さんらしい、驚きに満ちた提案が、この「生でもおいしいイチゴを焼いてみる」ということ。
「特定の匂いを嗅ぐと思い出が蘇ることがある。イチゴを焼いているときの香りで、台所に立つ母親を思い出した。親戚のイチゴ農家のおかげで不自由がなく、いつも余ったイチゴは最終的にジャムになっていた。
甘い芳香が漂い、母親の隣にいる自分がいた。そんな甘酸っぱい思い出に浸りながら、焼いた記憶がある。大きいイチゴほど香り成分が多く、嗅覚でも楽しめる。ちなみに母親は、今日も元気に過ごしています」(猪野さん)

2025.06.28(土)
構成=CREA編集部
写真=猪俣慎吾