好評発売中の「CREA」2025年春号では、韓国の伝統を再解釈し、モダンにアップデートした食や韓屋宿をはじめ、癒しの「済州島」やカルチャーの街「坡州」まで、2025年の韓国をたっぷりと取材しました。グルメ・カルチャー・ファッション・コスメまで、全108ページの大ボリュームでお届けする本誌から一部を抜粋してご紹介。

CREA 2025年春号

『韓国のすべてが知りたくて。』

定価980円


 ソウルの北西部、軍事境界線と接する地域にある坡州市。在韓米軍や韓国軍の基地があり、歓楽街などもみられたが、基地の縮小に伴い2000年代に入って主に南部エリアがソウルのベッドタウンに。緑豊かで広大な土地を活かして、高層マンションが林立するエリアになった。

 巨大なアウトレットモールやサッカーのトレーニングセンター、芸術家のアトリエやギャラリーが集まるヘイリ芸術村など、土地の持つイメージを覆す健全で文化的な施設が続々と造成されていく。

 さらに首都ソウルから200社を超える出版関連企業が移転し、出版エコシステムを構築。パジュブックシティと銘打った。国内外の著名な建築家が手がけた社屋も多数みられ、個性的なミュージアムやギャラリー、書店、カフェなどを展開中だ。

 瀟洒な建築を巡るのも楽しく、魅力的なクラフトショップやレストランなども点在するので、ソウルとはひと味違う躍動する韓国カルチャーの一面を発見しに出かけてみては。

【アクセス】

ソウル駅より首都圏広域急行鉄道(GTX)で約35分の雲井(ウンジョン)中央駅下車。バスかタクシーで各施設へ。

 


パジュ産の米や野菜を中心に満足感のあるヴィーガン料理を提供

菜食空間 nokdu(チェシッゴンガン ノッドゥ/채식공간 녹두)

 肉や魚介などの動物性のタンパク質は一切使わずに、地元で採れる新鮮な素材の持ち味を活かして沁みる一皿に仕上げるのは、料理研究家のパク・ギョンヒさん。

 ひと口ごとに洗練された韓国を感じるのは、ゴマ油やエゴマ油使いの妙。醤油や味噌などの調味料も自家製だ。営業日が限られているけれど、ぜひ足を運んでほしい名店。

菜食空間 nokdu(チェシッゴンガン ノッドゥ/채식공간 녹두)

所在地 京畿道坡州市山南路107ギル35-35(경기도 파주시 산남로 107길 35-35)
電話番号 0507-1367-1730
営業時間 11:00~15:00、17:00~20:00(L.O 19:20)、土曜11:00~15:30、17:30~20:30(L.O 19:50)
定休日 日~水曜
Instagram @nokdu35_35

2025.05.09(金)
写真=衛藤キヨコ
コーディネート=安藤菜那(TANO INTERNATIONAL)

CREA 2025年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

韓国のすべてが知りたくて。

CREA 2025年春号

韓国のすべてが知りたくて。

定価980円