この記事の連載
鎌倉で旦那さんと暮らしながら、ハワイや沖縄、もちろん東京でも料理の本を作ったり、取材をしたり。料理編集者・赤澤かおりさんは、どんなに忙しくても元気いっぱいなのです。
忙しい毎日のなかで、ほっとするのはやっぱり、地元・鎌倉に戻って、もしくはおうちで目一杯働いて、お酒を飲む時間。基本的に前々から予約をとるよりも、その日のお腹に聞いて食べたいものと飲みたいものを求めて出かけます。
ふっと時間が空いたとき、ひとりでふらりと出かけた鎌倉で、女性ひとりでお酒を楽しむなら? 今回は鎌倉ならでは、「海を見ながら!」お酒を楽しめるお店をご紹介します。
浜辺での飲酒は禁止。つまり、海の家が一番“海”!
いよいよ、夏真っ盛り! ですが、連日の猛暑でクタクタ、という方も多いのではないでしょうか!? ほんと、この暑さには参りますよね。
そこで、今回は目にも心にも涼しい、海見えロケーションでの飲みをご紹介。
こんなに海近で気持ちよく飲んじゃっていいんですか! という3軒をお届けいたします。
鎌倉といえば、海!
海を見ながらのんびり飲めるのは、鎌倉ならでは。ビーチで飲みながらゴロゴロしたいところですが、鎌倉市では条例により、海水浴場としてオープンしている期間は、砂浜での飲酒が禁じられているのです。
というわけで、一番海に近いところで飲むなら海の家で、となるわけ。
究極に海近ロケーションのここは、由比ガ浜海岸に7、8月のみオープンする「海の家 パパイヤ」。創業40年以上という老舗の海の家です。
今ではなかなか珍しくなってしまった、畳敷きの昔ながらの海の家感が味わえるのがいいところ。それでいてちょっぴりおしゃれなのも憎いところなんです。
ちなみに「パパイヤ」は「パパイア」と表記することが多いですが、先代が「パパイヤ」としていたことから今もそのままの愛称で地元の皆さんに親しまれているんだそう。
まずは、いかのから揚げとビールで、海を見ながらゆるゆる始め、途中、自然派ワインを飲んで、最後にラーメン。これがパパイヤを楽しんでいる友人たちのお決まりコースです。というのも、私は、実は30年ほど、ここで夏の間お手伝いをさせてもらっているので、滅多にのんびり飲むということがなくて(笑)。
地元の友人たちが優雅に海辺で飲む姿を見ながら、受付カウンターでその幸せな姿に見惚れているというのがいつものパターン。ここで過ごす2カ月はそんな友人たちの幸福そうな夏のひとときを垣間見られる期間でもあるのです。
2024.08.06(火)
文=赤澤かおり
写真=榎本麻美