俵屋宗達から尾形光琳へ、受け継がれる二曲一隻の美

重要文化財「風神雷神図屛風」尾形光琳筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵
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 東京国立博物館の平成館から本館へ移動すると、そこでは特別展と連動する形で、所蔵作品である尾形光琳の「風神雷神図屛風」が展示されている。これは宗達から1世紀を経て、光琳がその屛風を写したもの。恐らく実作品に紙をあてて敷き写したのだろうと言われるほど正確に宗達の線をなぞっているが、光琳の「風神雷神図」は宗達がフレームからはみ出させた雷神の太鼓を枠に収め、堅実な構図を取っている。

尾形光琳筆「風神雷神図屛風」
会場 東京国立博物館 本館2階「日本美術の流れ」7室 
会期 2014年4月8日(火)~5月18日(日)
入場料 一般 600円(4/1より620円)ほか 
問い合わせ先 03-5777-8600(ハローダイヤル)

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2014.03.08(土)
文=橋本麻里