この記事の連載

 鎌倉でダンナさんと暮らしながら、ハワイや沖縄、もちろん東京でも料理の本を作ったり、取材をしたり。料理と旅の編集者・赤澤かおりさんは、どんなに忙しくても元気いっぱいなのです。

 そんな赤澤さんが忙しい毎日のなかでほっとするのはやっぱり、地元・鎌倉に戻って、あるいはおうちで目一杯働いたあとに、お酒を飲む時間。基本的に前々から予約をとるよりも、その日のお腹に聞いて食べたいものと飲みたいものを求めて出かけます。

 ふっと時間が空いたとき、ひとりでふらりと出かけた鎌倉で気軽にお酒を楽しむなら? そんなテーマで教えてもらった3軒は、ガイドブックに載っているのとはちょっと違う、おいしくて、面白くて、ひとりにやさしいお店ばかりでした。

 #02は、日本酒片手にワールドワイドなひらめき料理を楽しめるお店です。


ほかでは食べられない充実の料理で何を飲む?

 ここがオープンしたとき、まず気になったのが店名。「23(ニジュウサン)」は、うちのダンナと私の誕生日の数字であることもあり、そんな数字を店名にする人って、どんな人なんだろう!? と勝手に親近感、だったわけです。結局、店主が「フミ(23)」さんだったからなのですが、シンパシーを感じずにはいられません。

 ある日、鎌倉の先輩に誘っていただき初訪問。タコス屋さんだとばかり思っていたのですが、どうもそれだけじゃない。

 季節の野菜を組み合わせ、ていねいに仕込まれた前菜や、チーズと合わせたお酒に合う盛り合わせ、肉、魚料理、パスタ、スイーツなど、好きにチョイスしてコースのようにも楽しめるメニューが大充実で、驚くというか、その豊富さにまずは圧倒されました。

 ブッラータチーズにいくらとキャビアをのせるとか、低温調理したイカに鶏とエビのトルテリーニを合わせた一皿(ソースはなんとカニ!)など、反則&夢すぎるメニューに喜びがダダ漏れて頬が緩みまくり。こんなふうに好きなものをピックアップしてコースっぽく食べるもよし、ちびちび好きなものを食べるもよしの自由スタイルが妙齢の私にはありがたい。

2023.12.19(火)
文=赤澤かおり
撮影=榎本麻美