この記事の連載

味のひらめきは思いっきり遊んだあとのシャワーで

 フミさんの料理は素材の組み合わせの妙、ソースとの合わせ方、盛り付け、すべてから目が離せない! 毎日変わるメニューで仕込みも相当大変だと思いますが、一体いつこういった料理を考えているのかなぁと、あるときうかがってみたところ。子どもと思いきり遊んだあと、シャワーを浴びると思いつくんだそうです。

 つまり、無になったところで滝に打たれて的な!? なんとも素敵な発想の源にもグッときちゃいました。おっとりしたフミさんの料理はていねいでやさしい味わい。

 そういえば、最初にうかがったときにパスタをオーダーしたら、急にパスタマシーンが出てきて麺を打つところから始まったのには驚きました(これがモチモチでうまい!)。そういう無心で、熱心なところに圧倒されまくり! 一度行ったらそんな魅力にも引き込まれること間違いなし、です。

 クリスマスの時期(12月22~24日)にはスペシャルディナーが、お正月には限定で3段のおせち(23品入り)も受付中。ですが、そろそろいっぱいかなぁ。間に合わなかったら、すみません。また来年のお楽しみということで心に留めておいてくださいませ。

 早口でせっかちな私ですが、シェフと話すとゆるっと気持ちが休まります。いつもおいしい料理とお酒をありがとうございます!

 オープンから間もなく2年。記念日は2月3日だそうです。どんだけ~! でもそういうところもお茶目でいいですよね。

23(ニジュウサン)

所在地 神奈川県鎌倉市御成町14-6 ウランブル鎌倉1
電話番号 0467-38-7078
営業時間 12:00~14:30(L.O.)、17:00~22:30(L.O.)
定休日 不定
Instagram @nijyu_san_official

赤澤かおり(あかざわ・かおり)

料理雑誌の編集部を経て、フリーランスに。料理と旅の編集者として活動。料理本のほか、30年以上通い詰めるハワイについての執筆、単行本編纂も多数。近著に「人生にはいつも料理本があった」(筑摩書房刊)。

次の話を読む自然派ワイン激戦区【鎌倉】で 店主夫婦の笑顔と料理とデザート ワインを中心にカウンタートーク

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Column

赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み

鎌倉で暮らしながら、料理編集者として飛び回る毎日を送る、赤澤かおりさん。どんなに忙しくても赤澤さんが元気いっぱいなのは、地元・鎌倉でお酒を飲む時間。このシリーズでは女性のひとり旅も多い鎌倉で、「ひとり飲み」に優しいお店をご紹介します!

2023.12.19(火)
文=赤澤かおり
撮影=榎本麻美