◆錦佐竹生花店
魚市場として400年の歴史を刻んできた錦市場は、「京の台所」として親しまれてきました。現在でもおよそ400メートルにもわたるアーケードの両脇に、魚屋さんや八百屋さん、立ち飲み屋さんなどが立ち並ぶ一大観光スポットになっています。そんな錦市場のほぼ真ん中で80年の歴史を有する老舗が「錦佐竹生花店」です。
赤・黄色・緑の印象的なアーケードの屋根を眺めながら錦市場を歩くと、ガラス張りの店内から軒先にまであふれた花々が目に飛び込んできます。その外観はさながら市場の中に突如現れたお花畑のようです。
僕が訪れた時には、自宅用の花やギフト用の花を購入する人はもちろん、花の仕入れをする生け花の先生や、お店用の花を買いに来た飲食店の方などもいました。
「『大阪鶴見花き』『なにわ花いちば』『京都生花』の3つの市場から新鮮な花を仕入れている」と話してくれたのは3代目店主の佐竹さん。
プロ御用達なのも納得です。圧倒的な物量は、まるで花きの卸売市場のよう。同じ花でも沢山の種類が並んでいますので、その中から、自分の気に入った花、用途に合わせた花を選んで購入できるのが最大の魅力です。
本格的な花市場のような花屋さんで、目利きになったつもりで花を購入してみるのも面白いかもしれません。
錦佐竹生花店
所在地 京都府京都市中京区東魚屋町167
電話番号 075-255-9494
営業時間 10:00~18:30
定休日 日曜 ※繁忙期(母の日、彼岸、盆、年末)は営業
https://satake-seikaten.com/
2023.10.05(木)
文=佐藤俊輔