スパイシーなカレーには、伝統製法のまっすぐな日本酒
群馬県の土田酒造で造られた「シン・ツチダ」は、江戸時代の製法で発酵させたお酒。原料は米と水、麹だけの、完全無添加の生酛造りです。やや黄味がかった色で、甘く芳醇な香りがします。
「シン・ツチダの製法はこれだけで記事が何本も書けるほどなので端折りますが(笑)、すごく骨太な造りなので、個性的な味わいの料理にも全然負けないんです。しかも、それでいて色んな味と同調してくれるので、個性と喧嘩するわけでもない。なので、カレーなどの味も香りもしっかりしている料理と合わせてもおいしくいただけます。
スパイシーなものとは日本酒の古酒と呼ばれる熟成したお酒の熱燗もおすすめです。スパイス料理を口にして、熱燗を追いかけたら、口の中でスパイスが再燃! 是非お試しください」(つけたろうさん)
「すっきりした飲みごこちで、ちょっとワインのような味です。おいしくてつい飲んじゃいますね」(山田さん)
チキンカチャトーラに合わせたのは、酸味と喧嘩しないやわらかいお酒
「野条穂」とは、酒米の品種のこと。栽培の難しさから収穫量が減り、戦後姿を消してしまった幻の在来種でした。しかし、兵庫県の酒米試験地で大切に保管されていた種を受け継ぎ、新たに栽培がはじまりました。千歳の蔵元である山名酒造は、この希少な酒米を農家さんと守り育てているそう。やわらかい飲み口ながらも、柑橘のような渋みや酸味を感じるお酒です。
「バーベキューといえば、ビール。そんな印象を持たれるかたも多いと思います。おいしいですよね。あれは口の中を炭酸や苦みでスッキリさせてくれるおいしさ。今回は『味わいを倍増』させてくれる相性のいいお酒を選びました。いわゆる『ベアリング』ですね。
この千歳はまさに相性抜群。気持ちよいロケーションの中で、難しいことを考えず、カチャトーラと千歳を味わえば、口いっぱいにおいしさが広がりますよ」(つけたろうさん)
「大人っぽい味で、これまでの日本酒ともまた違う、深みのある風味ですね。これから寒くなったら、焚き火の前でちびちび呑みながら食べるのも、たのしそう」(山田さん)
》ソトレシピ・千秋さん直伝「チキンカチャトーラ」のレシピはこちら
「日本酒というのは、料理と一緒に楽しむ食中酒なんです。日本酒=和食というイメージを持たれがちですが、実は世界中のさまざまな料理と会うんです。魚や野菜はもちろん、お肉やスパイスにも! そう考えるとさまざまな食材を焼いて楽しめるバーベキューとの相性がいいということがわかりますよね。是非この秋、みなさんも日本酒バーベキューにトライしてみてください!」(つけたろうさん)
たしかに、秋の夜長を楽しむには、焚き火とお酒の組み合わせがよく合います。アウトドアにいると、風の音やにおいなどにも敏感になって自然と五感が刺激されるので、よく知っている味でも、よりおいしく感じるもの。これからの季節は、日本酒で温まるのもいいですね。
衣装クレジット
オールインワン 49,500円/リノ(グッドスタンディング 03-6447-2478)、その他/スタイリスト私物
山田杏奈(やまだ・あんな)
2001年生まれ、埼玉県出身。2011年、『ちゃおガール2011☆』オーディションでグランプリを受賞。18年、映画『ミスミソウ』で初主演を務める。19年にヒロインを務めた映画『小さな恋のうた』では第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。その後も映画やドラマなど話題作に出演している。24年1月公開予定の映画『ゴールデンカムイ』でヒロイン・アシリパ役を務めることが先日発表された。ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』が10月14日(土)からスタート。
ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』
自宅に電話し訪問し、財産までも差し押さえ……公務員なのに取り立て屋!? 超ノリが軽い「徴税吏員」と熱意ある新人「徴税吏員」が、税金と人生の問題を解決するため、あなたの心とお金に寄り添います――。他人事じゃ済まされない!? 妙にリアルな税金エンターテインメント!
日本テレビ系列 10月14日(土) 初回放送 毎週土曜夜10時~
原作:慎 結『ゼイチョー!~納税課第三収納係~』(講談社「BE・LOVE」所載)
脚本:三浦駿斗
チーフプロデューサー:松本京子
プロデューサー:大倉寛子・岩崎秀紀・金澤麻樹
演出:河合勇人・鯨岡弘識ほか
農園リゾート THE FARM(ザ ファーム)
所在地 千葉県香取市西田部1309-29
https://www.thefarm.jp/index.html
2023.10.05(木)
文=吉川愛歩
写真=佐藤 亘
ヘアメイク=村上 綾
スタイリング=中井彩乃