TM NETWORK 個人的に好きな曲ベスト3発表
そして、当然ながら彼らの名曲は『Get Wild』だけにあらず。そこで、それ以外の曲で超個人的な「マイベスト3」を発表したいと思う。
![12thシングル『RESISTANCE』(1988年)。宇都宮隆の謎の手のポーズ、小室哲哉と木根尚登のよそ見加減。ナナメなカメラアングル。なるほど、すべてがレジスタンス!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/0/1280wm/img_d0fa583fe0a75d8f52595b55ffcb4dae77015.jpg)
3位『RESISTANCE』(1988年)。サビの転調が神! こんなに切なくもやさしく、グラデュエイション(心の卒業)とステイション(見送る駅)のWション風景を描いた曲があろうか! 自由とは寂しくて孤独な旅。でも見守っているよと背中を押してくれる。ドラマ「痛快! ロックンロール通り」の主題歌で、中年層には、主演の沢口靖子と後藤久美子の初々しいダンスも自然と思い出せるという特典も付く。
![2ndシングル『1974(16光年の訪問者)』(1984年)。木根不足!! この頃は「面白さ」を徹底に避け、表に出るのは小室さんと宇都宮さん二人だったのだとか。ウィキペディアを見ても「元々プライベートでも面白い雰囲気を持つ木根はトークに参加できなかった」と書かれている。面白さを避けるなど、大阪では考えられないイメージ戦略である。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/a/1280wm/img_6acd670910845c8c6d3bc444d1d14ca4141017.jpg)
2位は『1974(16光年の訪問者)』(1984年)。16才の気持ちをこんなにジーニアスによみがえらせる歌があろうか! メンバーが高校生だった1974年をタイトルに持ってくるのも粋。思春期の妄想力と観察力は無限大。世の中が夢と希望と困惑でいっぱい、ファンタジーに見えたことを思い出す。まさにタイムマシンソング! この曲により私はグループ名のTMを「タイムマシン」の略だと思いこんだ。まさか彼らのホームタウン、「多摩」の略だったとは……。
![14thシングル『SEVEN DAYS WAR』(1988年)。聴けば聴くほど映画を観直したくなる。 昔のように無邪気に楽しめるのだろうか。もしかして、先生目線になってイライラするのだろうか。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/4/1280wm/img_3462a7e58c8bf8d7ba450b7f0ba3e3c868351.jpg)
1位は『SEVEN DAYS WAR』! この曲が主題歌であった宮沢りえ主演の映画「ぼくらの七日間戦争」が好きだったのだが、決してそれだけではない。出だしの「レボリューション……」の切ない寂しい感じから、2番の「コミュニケーション!」でちょっと強めになるという、これまたWションのコントラストに高ぶり、サビでより荒々しくいくかと思いきや、「Sevem days war 戦うよ……」と、まさかの穏やかシフト! このアップダウンに翻弄され、素直に生きようと思うのである。
![40thシングル『LOUD』(2014年)。28年前の『RESISTANCE』のジャケ写と見比べて、宇都宮さんがほぼ変わっておらず仰天! 何を食しているのか教えてほしい。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/1280wm/img_c76bedf628e226e37a7c7215fcac1a4677433.jpg)
そして同率1位が『LOUD』(2014年)。これはMVも素晴らしく、ディストピアからユートピア行きの宇宙船を思わせる。不思議な絵を見るような映像で目も感情も、くるくると回る。
僕らは、もっともっとエモーショナルでいいのさ――。
約10年前の曲とは思えない、まさに今の世、そしてこれからに響く未来型アンセム!
2023.04.21(金)
文=田中 稲