雑誌「GINZA」の仕事を引き受けた条件とは?
遠山 イギリスから帰国後、独立されて、今は雑誌「GINZA」のアートディレクションなどをされていますね。「GINZA」のお仕事はどうですか?
平林 たいへんですね。でも、仕事をお引き受けする際に、夜12時以降は対応しません、土日も対応しません、電話に一切出ません、と条件を出したんです。
遠山 えっ! 電話に出ないというのは、集中したいからですか?
平林 ええ、だから全部、メールでやりとりしています。夜12時には私だけでなく、事務所の全員が仕事を終えます。ランチに事務所を出ることもなく、日曜日に大量のスープを3種類つくって、そのスープとパンと果物とでお昼をすませます。夜も当番制で事務所でごはんをつくるので、まったく外出しません。
遠山 ストイックですね~。平林さんがディレクションするようになって、読者が増えたとか。
平林 無機質なデザインなので、男性読者が増えたそうです。
遠山 これからやりたいお仕事はありますか?
平林 国連のアートディレクターと、エアラインまるごとと、博物館のディレクションです。
遠山 美術館じゃなくて博物館というのが、平林さんらしいですね。
平林 カフェのメニューから、展示まで全部ディレクションしたいですね。たぶん、展示する恐竜のセレクトにも口を出すと思います(笑)。
遠山 平林さんには、老人ホームもカッコよくしてほしいなあ。
平林 私も、カッコいい老人ホームをつくっておきたいですね。
遠山 シーツとかランドリーバッグとかもデザインしてもらって。
平林 非常ボタンも。
遠山 ナースの服も、ぜひお願いします!
2013.12.04(水)