遠山さんが選んだお弁当 BEST3

<おいしそうだったお弁当>
大谷尚史さんの【箱庭弁当】

 イギリスの田園やガーデニングをイメージしたお弁当。ナッツなどをストックするガラスの瓶に、土に見立てたもっちりした黒米とココアを入れて炊いたご飯を入れ、その上にエディブルフラワー・ナッツ類・レーズンなどを敷き、そこにフェンネル・ラディッシュ・にんじん・コリアンダーなどを立てている。しょうがとにんにくをベースに、たくさんのトマト、ヨーグルト・生クリーム・バターを入れて煮詰めたバターチキンカレーを、皿に移したご飯と好みの他の具材にかけて食べる。野菜には、ヨーグルト・にんにく・オリーブオイル・塩でつくったディップを付けて。

<印象的だったお弁当>
池水美都さんの【和風フィッシュ&チップス弁当】

 イギリスの豪快なフィッシュ&チップスを和風に表現したお弁当。ウィリアム・モリス風の柄の箱に、竜田揚げにしたお刺身、桜エビとアルファルファのかき揚げ、カレー風味のじゃがいも、さつまいもスティック、かりんとうなどを入れた。竜田揚げにはかぼすを絞って食べる。そして別の箱には、竹墨・オレンジ・胚芽・プレーンなパン、ビーツと赤ピーマンをバーバリーチェック模様に並べた。

<イギリス的なお弁当>
ゲストの平林さんのお弁当

【遠山さんのコメント】

 平林さんのお弁当は、ラップに包んでマジックで値段が書かれていて、まさにイギリスにそのままありそうな状況を感じました。お皿に拡げるという文化の伝授も素敵。ホールフーズのドリンクなどを添えて、必ずしも全てを手作りしなくても、現実のものを取り入れながらリアルに作り、そうして完成度の高いリアルなものが出来ていく。ナイーブな趣味性が排除されていたところが平林さんらしい。

 池水さんのお弁当は、フィッシュアンドチップスを、この際高いレベルで実現させてみた発想がよい。刺身用の魚をフリットしたものが、そのままおいしそうで印象的であった。

 大谷さんのお弁当は、最初に見たとき、ガラス瓶に入っていて、綺麗だがちょっとやりすぎな気がしていた。しかし、実際に試食してみるとそのカレーがうまい! 解体されたそれらは彩りもバランスもよい。出来上がりを解体して更に魅力を増す稀有な例。そして、おいしそうをおいしかった、に覆したこれまた稀有な例となった。

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2013.12.04(水)