料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。

 どんなものであれ、作ろうと思ったそのこと自体が尊い。今晩はひと品、作ってみませんか?


鶏大根スープ

 2023年1発目のごあいさつ。今年もどうぞよろしくお願いします。

 新年最初の回は、鶏と大根でスープを作りましょうか。なんともホッとする味わい、私の好物なんです。20分ちょいでできあがりますよ。

■材料(作りやすい分量)

・鶏もも肉:100g
・大根:130g程度
・干ししいたけ:5g
・塩こしょう:少々
・水:500ml
・塩:小さじ1/3
・醤油:小さじ1/2

●ポイントその1

 大根は皮をあつめにむいてください。よーく見ると皮から下2~3ミリぐらいで色が変わる部分があります。その手前をむき取りましょう。

●ポイントその2

 今回、干ししいたけを使います。とてもよい出汁が出て、鶏と大根との相性は最高。ひと晩水につけて戻さなくとも、手で砕くとすぐに使えますよ。1個を4~5分割するぐらいの感じで割ってください。

■作り方

(1) 大根は皮をむき、暑さ1.5センチぐらいのいちょう切りにする。鶏肉は皮つきのまま食べやすい大きさに切って、塩こしょうしておく。

(2) 鍋に(1)、砕いた干ししいたけ、水を入れて強めの中火にかけ、沸いたらアクを取りつつ、やさしめの中火にして15分煮る。

(3) 塩、醤油を入れて全体をよく混ぜる。好みでこしょうをひく。

 寒いときに嬉しい味わい、春雨を入れるのもおすすめ。

 手間でなければ、ねぎの青いところ、皮つきしょうがを少々を入れて一緒に煮てもおいしいです。私は体が冷えたときなど、この味わいが欲しくなるんだなあ。鶏大根スープ、ぜひおためしください。

白央篤司(はくおう あつし)

「暮らしと食」がテーマのフードライター。著書に『にっぽんのおにぎり』 (理論社)、『自炊力』 (光文社新書)など。現在オレンジページ、メトロミニッツなどで連載中。料理家としても活動、企業へのレシピ提供などを定期的に行う。人物撮影:内藤恵美
http://hakuoatsushi.hatenablog.com/

Column

白央篤司の罪悪感撲滅自炊入門

料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。冷凍食品にちょい足しするのも立派な自炊。簡単なことから始めてみませんか?

2023.01.10(火)
文・撮影=白央篤司