時折無性に聴きたくなる北島三郎の「まつり」

 秋が来た。やっと秋が! サンキュー秋、グラッチェ秋!

 さあ、せっかくだからマジカルバナナをしようじゃないか。秋と言えばかーき(柿)、 柿といえばみーのり(実り)。実りと言えば五穀ほーうじょう(五穀豊穣)、五穀豊穣といえばまーつり(祭り)。「まつり」といえばサーブちゃん(北島三郎)! 

 流れ的に強引過ぎた気がするが構わない。山の神、海の神に感謝する北島三郎の「まつり」は、ぜひ実りのこの時期に聴き倒したい一曲だ。別名「幹事の味方」と(私に)呼ばれるほど、大勢の心をまとめる力がある名曲である。

 カラオケの締め、深夜会議、合コンで場が荒れ不穏な終わり方になりそうな時など、どんな場もOK。「まつり」を流せばとりあえずハッピーに「締まる」!

 サブちゃんの歌は現在サブスク解禁されているが、この「まつり」だけではなく、「与作」「北の漁場」「風雪ながれ旅」など、眠りこけた生命力を起こしてくれるソウルナンバーが数多あるのでオススメだ。ヘイヘイホー!

アゲアゲ演歌、それは激しく繊細に魂を熱くしてくれる‟フェス”!

 彼だけではない。演歌の「やっぱりそう来ますよね!」とはしゃぎたくなるような予測可能なサビ、激しく繊細なこぶしやシャウト、ドップリ世界に入りこめる陶酔力はすさまじい。

 ということで、サブちゃんでテンションが上がったので、引き続き魂を熱くする「フェス演歌」をご紹介したい。「フェス演歌」とは、聴くだけでフェスティバル&カーニバルな気持ちにさせてくれるアゲアゲ系演歌のことである。私が勝手に名付けたので認知度は限りなく低い。

 さあ、人生を叫びたくなったら合いの手を入れて歌おうではないか、フェス演歌を! 

2022.10.06(木)
文=田中 稲