暑い。今年の夏はどうかしている。暑いを通り越しもはや「熱い」ではないか! しかもこの猛暑、お彼岸頃まで続くらしい。ただでさえ夏が苦手な私としては、あまりにも酷。「暑い」の代わりに「寒い」と言えば少しは涼しくなるかと思い「さむっ」と言ってみたが、あまりにも焼け石に水である。
そもそも、涼しくなろうとするアプローチが間違っているのかもしれない。巷ではサウナが流行っているという。より熱いものを取り入れれば、汗が出てスッキリするのでは。さらに「交互浴」を真似て、激アツな歌のあと、冷たい曲を聴くことを繰り返せば、「脳がパッカーン状態」が得られるのではないだろうか。
早速試してみよう。懐かしの曲でどっぷり汗をかく「うたサウナ」。“ととのい”ますように!
まずはとことんアツい曲!【サウナのターン】
■GOLDFINGER '99(郷ひろみ)
映えあるスタートダッシュは、紅白で何度も一番手として見事盛り上げているヒロミGOに託したい。「A CHI CHI A CHI!」はカーッと体の奥からエネルギーが湧き出る魔法のフレーズだ。彼の映像を見ながら聴けばジャケットプレイにより風を感じ、仮想アウフグース体験も得られる!
■情熱の嵐(西城秀樹)
熱い曲特集で、聴くだけで心が燃えあがるヒデキを外すなど、あってはならない話。こちらもタオルを振り回しながら一緒にシャウトしたい。ただし、好きな人への情熱もメラメラ燃え上がり、そのまま長文ラブラブメッセージを送りたくなる。深夜の酔っぱらいと似たテンションになるので心して聴こう。
■世界でいちばん熱い夏(PRINCESS PRINCESS)
伝説のガールズバンド、プリプリの名曲で、体感温度を世界で一番熱くしていこう! 実は私、この間久々に行ったカラオケでこれを初めて歌った。ところが「サバンナへ~♪」のところが高すぎて頭がクラックラ。サバンナどころか見えてはならないお花畑が見えた。これをガツンと歌うボーカルの岸谷香さん、リスペクト……。
■Sunny Day Sunday(センチメンタル・バス)
「39度のとろけそうな日!」とキュートな声で煽ってくれるセンチメンタル・バス。さすがポカリスエットのCMソングだっただけあり、カラッカラに渇いた炎天下を感じ、聴いているだけで水分補給したくなる。高校野球の応援歌の定番でもあり、青空に白いボールが飛んでいく風景も見える。青春の熱さ!
続いてひんやりクールな曲。【水風呂のターン】
■冷たいキス(ICE BOX)
ここで一度クールダウンを。1994年のアイスボックスCMソング「冷たいキス」でひーんやり!「キスが~つめーたいよー♪」という吉岡忍のボーカルに、伊秩弘将、中西圭三、池田聡というスタイリッシュなコーラスが絡み、爽やか! 2019年新たに「令和元年Ver」がYouTubeでアップされているのでこちらもぜひ!
■冷たい頬(スピッツ)
「聴く清涼飲料水」と呼ばれるスピッツで、心の水分補給を。「あなたのことを深く愛せるかしら」という甘酸っぱい純愛フレイバーも混ざり、微炭酸のソーダ水を飲んだような錯覚に陥るはず。
2022.08.11(木)
文=田中 稲