ドクターがリアルに実践する、酵素をムダ遣いしないメソッド

 では、実際に西嶌先生が実践している、酵素のための生活習慣を具体的にご紹介しましょう。

消化酵素のためにしていること

●生の果物や野菜から酵素を摂取する

 もっとも大切なのは、消化酵素の働きを助ける、生の果物や野菜から酵素を摂取することです。ただ、48度以上に加熱すると失活するので注意しましょう。

●消化酵素を消耗させるものを食べない

 消化酵素を消耗させる食品はなるべく取らないようにしています。例えば、インスタントやレトルトなどの加工食品、白砂糖の入った食品、食品添加物、トランス脂肪酸などです。酵素を「足す」より、食生活で余計なものを「引く」ほうが簡単に行うことができます。

●ファスティング

 ファスティングとは、断食のこと。食べないことで、消化酵素の消費を抑えることができます。消化に関わる、普段酷使している内臓を休めることで機能を回復させることが目的です。夕飯を早めに食べて、次の日の朝まで食べない簡易的なファスティングや、ニンジンジュースにオリゴ糖とレモン汁を加えたもののみで一日を過ごす、しっかりとしたファスティングを実践することもあります。

●夕食は寝る3時間前までに摂る

 食べてすぐに寝ると、酵素が代謝活動に回らなくなるだけではなく、寝ている間の消化酵素の活動が弱いために栄養の分解や吸収がスムーズにいかず、消化不良を起こします。さらに睡眠の質も落ちるなど、いいことなし。夕食は、なるべく3時間前には済ませるのが賢明です。

●良質な水を摂る

 酵素の活性に大きく関わるのが、水です。ph7.4~7.5の弱アルカリ性でミネラル豊富なものを、一日1~1.5リットルを目標に摂取するのがおすすめです。水道水には殺菌のため塩素が含まれていて、塩素は体内で活性酸素の発生に繋がってしまうので、もし飲むなら浄水器を使用しましょう。

代謝酵素のためにしていること

●代謝酵素が働きやすい温度を保つ

 酵素には、働きやすい最適な「至適温度」があり、ほとんどの場合37度前後です。体温が1度低下すると、酵素の働きは約50パーセントも落ちるといいますから、普段から体温が低めだという人は、意識的に体を動かしたりお風呂に入って温めると、代謝酵素が活性化します。ほかにも、温かいものを飲んだり、お腹を冷やさないために腹巻をするのもおすすめです。

 西嶌先生が実践している、酵素のための生活習慣を取り入れて、体の中から美肌をめざしましょう。

西嶌順子

恵比寿形成外科・美容クリニック院長。看護師、助産師を経て、形成外科専門医になった異色の経歴の持ち主。自身の経験に基づく産後やプレ更年期など多くの女性の悩みに寄り添い、専門医の立場から等身大の情報を発信している。

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