世の中にあふれる、さまざま美容情報。多すぎて、どれを実践したらいいの? と悩んでいる人も少なくないよう。

 そこで、形成外科専門医の西嶌順子先生が提案する「本当に肌によい美容メソッド」を詰めこんだ、『「無駄なケアをやめる」から始める 美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)から、とっておきの美肌情報を一部抜粋&追加取材して、5回にわけてご紹介。先生がプライベートで実践している美肌アクションも必見です。


美肌スキンケアの新常識その⑤

マスク荒れを防ぐために基本のケアを見直そう

 コロナ禍で今や欠かせないものとなったマスク。長時間のマスク着用に伴って、肌荒れに悩む方が増えています。

 閉鎖されたマスクの中は高温多湿のため、皮膚は水分を含んで膨潤(ぼうじゅん)した状態になります。マスク内は、外気温よりも1度以上も上昇します。汗もマスク内では蒸発しにくいため、肌表面に汗に含まれる成分が残って刺激となり、肌荒れを引き起こす原因にもなります。汗は、ハンカチなどでそっと押さえつけるようにこまめに拭きましょう。

 また、マスクを外すと湿度と温度が低下して、角質層内の水分が急激に失われるので、過乾燥のような状態になってバリア機能の低下を招きます。さらに、マスクと肌との摩擦も、肌荒れの原因と考えられます。

 マスクによる肌荒れを防ぐためには、正しいスキンケアをして肌のバリア機能を維持すること、できるだけ刺激を与えないようにすることが大切。基本のスキンケアを毎日丁寧に行うことを心がけましょう。

覚えておきたい美肌ポイント!

・マスクの着脱による温度、湿度の急激な変化が過乾燥を引き起こし、肌荒れに

・マスクによる皮膚への摩擦や、長時間着用によって起こるニキビにも要注意

・基本のケアで肌のバリア機能を正常化させることが重要

2022.08.15(月)
文=CREA編集部
イラスト=森屋真偉子