福田雄一監督からも、リアクションなどの“負け芝居の巧さ”を高く評価された戸塚純貴。ドラマ「ドクターX」などでも活躍する彼が、ふたたび介護福祉士というハマり役に挑んだ最新主演作『ケアニン~こころに咲く花~』について語ります。

●「スカッとジャパン」など、コミカル路線に変更

――2014年以降、バラエティ「痛快TVスカッとジャパン」内のショートドラマに出演。その「負け芝居」がお茶の間でも注目されます。

 20代前半は学園モノへの出演が多いなか、自分にできることはどんどんやっていきたいという気持ちがありました。

 福田さんからも「お前がほかの俳優と同じことしたって、意味はない」と言ってもらったので、同世代の誰もやっていないところに行こうという気持ちが強まりました。

 「スカッとジャパン」の反響には、ホント驚きました! 確かに、肩書きだけ見ると王道のスタートかもしれませんが、周りの方々に導いていただいたんだと思います。

――'16年には間宮祥太朗さんのほか、藤原季節さん、松田凌さん、岡山天音さん、柾木玲弥さんといった本コーナーでも紹介した若手俳優を多数輩出した映画『ライチ☆光クラブ』に出演されます。

 オーディションで選び抜かれた個性的なメンツが集まった、刺激的で楽しい現場でした。あの撮影中は、静岡の廃工場に組まれたセットと地元のホテルの往復だったんです。

 基本夜の撮影だったので、生活のリズムも昼夜逆転。そのため、独特で特殊な世界観にどっぷり漬かってお芝居することができました。

――そして'17年、小規模介護施設を舞台にした『ケアニン~あなたでよかった~』では、新人介護福祉士(ケアニン)の主人公・大森 圭を演じられます。

 モデルとなった介護施設を訪問して、介護現場の雰囲気を学ぶところから、役作りを始めました。とても温かくアットホームな空間で、介護福祉士の方と高齢者の方、お互いが支え合っている感じもしたんです。

 それまで自分が持っていた固い老人ホームのイメージが払拭され、その気持ちを大切にしながら現場に入っていきました。誰もが共感できるような作品になるよう目指しました。

2020.04.10(金)
文=くれい響
撮影=鈴木七絵