料理を「作らない・作れない」ことに罪悪感を持っている人に贈る、フードライター・白央篤司さんの金言&レシピ。

 冷凍食品にちょい足しするのも立派な自炊。簡単なことから始めてみませんか?


 仕事はじめからの3月までは、まるで雪崩のよう。

 おせち食べたと思ったら七草粥、豆まいて恵方巻かぶりついてるうちに世の中はチョコ一色、気がつけばあかりをつけましょぼんぼりに……時の流れに飲み込まれて、ただバタバタと最低限の仕事しかできてない自分がいます。

 「えっ、もう今月終わり!?」が口癖みたいになってて情けない。

 と、コラム冒頭から愚痴めいてすみません。

 きょうは自炊せず、ごはん買ってきました。

 写真は、松屋のハンバーグをテイクアウトしたもの。そのままでもちろんいいけれど、今回はサラダにプチトマト足して、ハンバーグのほうに温泉たまごを落としました。

 包丁も火も使わず、ただ足しただけ。これだけでも私にとっては自炊感が上がるというか、満足度が上がる。なんというか……「ザ・外食」の味からちょっとだけ手づくり感が増す、というか。

 全然手づくりしてないんですけどね(笑)、ホッとする味わいに近づくというか。栄養バランスもよくなりますしね。こんなことでもいいんだというの、忘れないようにしたい。

2020.03.16(月)
文・撮影=白央篤司