同郷のミュージシャン
鮎川誠役を熱演
――そして、18年に出演された、NHK 福岡発地域ドラマ「You May Dream」では、同郷のミュージシャンである鮎川誠さんを演じられました。
高校時代にアコギは弾いていたんですが、エレキはこの作品の役作りで初めて触れました。ギターを弾けるとはいえ、音楽を愛する鮎川さんを演じるわけですから、徹底的に練習しないと、人間像には近づけないなと思いました。撮影前の1カ月間特訓して、撮影中も、滞在中のホテルで常に弾いていました。鮎川さんのステージ上でのパフォーマンスをできるだけコピーしました。かなりのプレッシャーだったんですが、鮎川さんに実際にお会いしたとき、「いろいろ言われるやろけど、まぁ気にせんどき」と言っていただき、ちょっとホッとしました。
――そして、映画初主演となる『JK☆ROCK』でも、元ミュージシャンの丈役ということで、華麗なギタープレイを披露しています。
ギターは上手になりましたが、「You May Dream」とは時代設定もギターの型も違います。オリジナルストーリーだからこそ、どのようにカッコ良く見せていくかということが自分の中でのテーマだったと思います。単純に首を振る動きだったり、躍動感に関してはONE OK ROCKのTakaさんが放つ自由奔放なエネルギーを参考にさせてもらいました。
――そのほか、丈というキャラを演じるにあたっての役作りは?
丈はいろんなものをギリギリまでため込んでしまうキャラで、なかなか声を荒らげない。その抑制された緊張感みたいなものを出そうと思いました。だから、できるだけ表情を変えず、ふとした仕草を丁寧に出していこうと。また、パープルのランボルギーニに乗っているという、めったに出会わなそうなキャラということもあり、この設定と真剣に向き合おうと思いました。チャラく見せたくないし、クルマにも負けたくない。あくまでも等身大で演じたいと思い、そのさじ加減が難しかったです。
2019.04.05(金)
文=くれい響
写真=白澤 正
ヘアメイク=佐々木篤(GLUECHU)
スタイリスト=Stylist JOE(JOE TOKYO)