5日目にしてようやく
アフリカを反芻
![ボート・サファリもできるキャンプは、象やカバたちの場所でもある。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/e/-/img_eef8e9013045afbd119a575cbdae86cf182515.jpg)
そして、最後のキャンプ「デュマ・タウ」へ。ここはボツワナの北、リニャンティという森と水路に囲まれたエリアだ。10戸のテントが水辺に面して立っている。
前の「ブンブラ・プレインズ」も水辺のキャンプだったが、こちらはよりコージーに周囲の自然に溶け込んでいる感じ。
![ベッド前は壁一面が窓で水辺の景色と一体化。デッキもついている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/3/-/img_13e14ccb19aaa5c8d72711b834d71a20180452.jpg)
各テントの設えはナチュラルシックで、とても素敵。必要十分なものがコンパクトにまとまっている。
コンパクトとはいえ洗面台はダブルシンクだったりと、使いやすさもバッチリ。配慮の行き届いたインテリアで、快適至極に過ごせる。
![開放感のあるシャワーブース。たっぷり熱いお湯が使えるのがありがたい。シャンプーやコンディショナーは環境に配慮したものが用意されているので、ウィルダネス・サファリのものを使うのがお約束だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/5/-/img_75caf0e90dee060b109544f367477c79153878.jpg)
![小洒落たソファも用意されていて、サファリ以外の時間をテントで快適に過ごせる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/d/-/img_9d6ce9926433bdbf061e231e7c7d2724208048.jpg)
夕方からのサファリまでの時間。ぼぅっと水面を眺めていたら、向こう岸から象の親子が川を渡りはじめた。ときおり潜望鏡のように鼻を水から突き出し、渡っている。なんだかノンビリした風景に、癒される時間だった。
![夜は夜で、象とカバのパーティーが開かれ……なかなかの賑やかっぷりで、みんな睡眠不足気味に。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/f/-/img_2fc65b4d9bf35eb74a41e5d32e2818ee185795.jpg)
今回、各キャンプで素晴らしい朝焼け、夕焼けを見ることができたが、いずこもそれぞれ味わい深く記憶に残っている。
果てしない地平線に沈むカラハリの夕陽。周囲すべてを朝焼けで染めたオカバンゴ。そしてここ「デュマ・タウ」の夕陽も筆舌に尽くしがたい素晴らしさだった。
![デュマ・タウの夕陽はゆっくり沈むような気がする。時間が経つのも忘れて眺めていられる。濃密な時間は内省を求める時間でもあって、アフリカでの時間を思い返す。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/4/-/img_a45aed4980569f5376afb0a8b003e4f0108073.jpg)
夜は「ボマ・ディナー」。火を囲んで、キャンプのスタッフが歌い踊ってくれる。キャンプの安全や幸福を願う歌なのだとか。みんなイイ声だし、さすがのリズム感でダンスもうまい。
古来ボマとは、囲いの中で火を焚き、人々が集まり話をしたり食事をしたりすることをいう。人類が火を手にし“安全”を確保できるようになって生まれた風習らしい。そんな慣習にのっとり、月明かりの下での食事もまた楽しだ。
どこのキャンプでも、夕食にはガイドかマネージャーが同席する。各国からのゲストとサファリという共通言語で盛り上がり、またお互いの文化や習慣の違いを知れる機会は、これまた魅力的な時間だった。
2019.03.17(日)
文・撮影=大沢さつき