スープはあっさりと濃厚の2種

 さて、バクテー初心者なら、ごくごく飲めるオリジナルスープ「あっさり」をお試しあれ。漢方臭さはまったくなく、クリアな色のスープは後味さっぱりで、あれ、これ和食じゃない? と思うぐらいの食べやすさ。

 土鍋の中央にドーンと鎮座している豚のスペアリブは、漢方効果で驚くほどやわらかく、箸でスルッとほぐせます。

ランチタイムは、豚肉の量が異なる3種を提供。一番人気は200gの「ガッツバク」980円(ランチ、小鉢・ご飯付)。ちなみに、卓上にある青唐辛子、にんにく、しょうゆを小皿で混ぜてタレを作り、豚肉にすこしつけるとさらに美味!

 バクテーリピーターなら、通向けの「濃厚」タイプをぜひ。じつはこれ、マレーシアで有名なバクテーの町「クラン」の定番であるセパレート・バクテーにひじょうに近い味。コク深いスープに、角煮のようにうま味が凝縮したやわらかな豚肉が特徴。白いご飯との相性も抜群で、ビールや酎ハイのつまみにもいけます。

豚の耳と皮をひと晩コトコト煮ることで、この深い味わいになる。濃厚だが、油っぽさはゼロ。追加で、手作りの中華揚げパン「油条」を注文するべし。スープに浸してふにゃふにゃにしてから食べると、ほっぺたがおちる。
バクテーに使用している豚肉は、カナダ産の麦富士。いろいろな豚肉を試した結果、食感と香りのよさで選んだのがこれ。

 この2種のバクテーだけでも十分に行く価値があるのですが、さらにお店独自のバクテーメニューも楽しいんです!

2018.06.06(水)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)