大作映画に出ることの必要性

――以降、個人的に転機となった作品があれば教えてください。

 自分が出た作品を観て、初めて「いいな。美しいな」と思ったのは、14年頃に出た「ライフカード」のCM用の8分間のショートフィルム「Here, my Life」です。台湾と香港で撮ったんですが、日本では「演技しなきゃ、演技しなきゃ」と考えてしまうところを、そのときは自然と楽しみながら芝居ができたんです。あとは、12年頃に水原希子さんと出た、ジア・コッポラ(ソフィア・コッポラの姪)が監督したユナイテッドアローズのCM「TRENCH TRIP」。初めてのCMで、英語が飛び交う現場だったこともあり、「こういう業界に入ったんだ」と実感しました。

――17年には、『東京喰種トーキョーグール』や『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』といった大作にも出演されています。

 もともとスゴいCGを使ったり、派手なアクションシーンがある映画が好きでしたし、そういう大きい作品に出していただけると、やっぱり地元の知り合いとかの反響が大きいのは嬉しいですね。多くの人たちに自分の存在を知ってもらうには、必要なことだと思います。

――年末に放送されたドラマ「刑事ゆがみ」では浅野さんと初共演されましたが、そのときの心境を教えてください。

 あまり同じシーンでの共演はなかったんですが、浅野さんは現場でいろいろ仕掛けてくる方だと聞いていたので、そこに対応できるか、ということを考えていたら、緊張して、前日は眠れなかったですね。自分が出演するシーン以外でも、現場で浅野さんの芝居を見せてもらっていたんですが、やっぱりスゴいし、面白い。どうしても見入っちゃいます。

2018.02.23(金)
文=くれい響
撮影=末永裕樹