レストランの美味はさらに充実し
スパの極上っぷりは頂点に
ザ・レヴェリーにはレストランが5つあるが、メインダイニングというべきが3つもある。イタリアンの「R&J」は、イタリア人のシェフが、オープン当時からの完璧な見映えと味をキープ。さらにメートルドテル(給仕長)が、店の格を上げた感じだ。
中華の「ザ・ロイヤル・パヴィリオン」も、香港の3ツ星シェフが仕込んだみごとな料理は、ソフトオープン時すでに話題を呼んでいたが、いまや安定の風格。軽やかな遊びごころまで見せてくれる余裕すら感じさせる。
フレンチの「カフェ・カーディナル」の質とバラエティにも唸らされる。イマドキを意識した軽くてやさしいフレンチは、安定の変わらぬ味とサービスとを提供してくれた。
そして今回、いちばん変貌を遂げていたのは、スパかもしれない。セラピストのテクニックが信じられないレベルに達していたからだ。
じつは前回訪れたときに受けた施術は、セラピストがまだおっかなびっくり状態で、正直普通。もちろんていねいだったし、感じも良かったけれど、なにしろ客相手に施術した経験が少ないのだから仕方ない。そんな状態だった。
でも、ところが、だがしかし……。
ベトナムの人は向上心が高いのだろうか。今回受けた施術、最高! いままで受けたどんなトリートメントよりも、お世辞抜きで、素晴らしかった。もうほんとに、びっくりするくらいウマかった。2年でこのテクニック習得はおみごととしかいいようがない。
ホメ過ぎるのもなにやら胡散臭いのだけれど、料理は間違いなくおいしいし、スパの技術も疑いなく世界一だと思う。
凝りまくった内装は、唯一無二のオリジナリティがあり、食もスパも完璧に近いとなると、これ以上、ホメるところはないように思われたのだが。
2018.01.30(火)
文・撮影=大沢さつき