将来的には海外進出を目指す

――今後の展望や目標があれば教えてください。

 年相応の役を演じられることはもちろんですが、そこから上も下も、どんな年齢の役でも演じていきたい気持ちがあります。でも、今は自分ができる役をしっかりやることを優先に頑張っていきたい。まだ、始まったばかりですから。あと、国内の作品もまだまだ出ていないので、何十年も先になるとは思いますが、日本のシステムとは違った海外の作品も経験してみたいです。それから、最終的にちゃんと作品を監督できるぐらいの知識や技術は身につけていきたいです。

――監督志望ということで、磯村さんが好きな映画も教えてください。

 強く印象に残っているのは、塚本晋也監督の『野火』です。特殊技術を使って、リアルに戦争を描いていたことに驚きました。あと、SFが好きなので『スター・ウォーズ』はもちろんですが、『インターステラー』や『2001年宇宙の旅』のように、考えさせられる作品も好きです。

磯村勇斗(いそむら・はやと)
1992年9月11日生まれ。静岡県出身。舞台を経て、2014年に本格的に俳優デビュー。15年「仮面ライダーゴースト」のアラン/仮面ライダーネクロムで注目される。17年「ひよっこ」でも前田秀俊を好演した。今後の出演作に『ういらぶ。』(2018年公開予定)がある。

『覆面系ノイズ』
初恋相手のモモ(小関裕太)との再会を夢見て歌い続けるニノ(中条あやみ)は、高校生で幼いころに出会った曲作りをするユズ(志尊淳)と再会。彼やクロ(磯村勇斗)らが所属する人気覆面バンドのボーカルに誘われたニノは、再会できないモモに自分の歌声を届けようとする。
(C)2017映画「覆面系ノイズ」製作委員会
2017年11月25日(土)より全国公開
http://fukumenkei-noise.jp/

くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2017.11.17(金)
文=くれい響
撮影=白澤 正