憧れのライダーから朝ドラに抜擢
――転機となった作品はやはり、15年にアラン/仮面ライダーネクロム役で出演された「仮面ライダーゴースト」でしょうか?
そうですね。あの作品が知って頂くきっかけでしたから。自己紹介と質疑応答をして、お芝居をするというオーソドックスなオーディションでした。やはり小さい頃からの憧れだったこともあって、合格したときには嬉しかったですね。アフレコやイベントを含め、若手の俳優にとって、いろいろと勉強できる場だと聞いていたので、もともと興味がありましたし。
――その1年間で、磯村さんがいちばん学ばれたことを教えてください。
スタッフさんとの距離が近かったこともあり、いろいろとコミュニケーションを図ることができましたし、技術的なお話も聞けて、改めて、俳優は一人でできない仕事であることを感じました。また、将来的に映画監督として、作品を作りたいという想いも一層強まりました。
――17年のNHK朝ドラ「ひよっこ」では、見習いコックであるヒデを好演されました。
コックという設定はオーディション後に知ったのですが、もともと料理が好きでしたし、居酒屋のアルバイトでは厨房担当をやっていたこともあって、そのときの知識や、料理長や先輩との上下関係といったものは、ヒデの役作りに生かされたのではないかと思います。「ライダー」のときと違って、ご年配の方にも認識していただくことが多くなったのは嬉しいことです。
2017.11.17(金)
文=くれい響
撮影=白澤 正