反骨精神に溢れていたバイト時代

――その後、大学では東京に出てこられますよね。

 東京の大学でも演劇を学んでいたんですが、2年のときに、「もっと外の世界を見たい」という想いから、中退してしまいました。でも、事務所に所属していたわけでもないので、小劇場を転々としながら、アルバイトでお金の工面をしていました。当時は「早くなんとかしたい」と反骨精神に溢れていたと思うんですが、バイト先の人たちに応援してもらうなど、いろいろと支えてもらっていました。

――その後、今の事務所(BLUE LABEL)に入ることになったきっかけは?

 2013年に「舞台芸術集団 地下空港」の伊藤靖朗さんが演出された舞台「タガタリススムの、的、な。」で主演させていただいたんです。近未来が舞台の、かなり実験的な舞台だったんですが、その縁もあって、伊藤さんが所属する今の事務所に入ることができました。

――事務所に入って初めてのお仕事となるドラマ「事件救命医2 ~IMATの奇跡~」での思い出を教えてください。

 舞台をやりながら、映像のお仕事を早くやりたいという気持ちは強かったので、とても嬉しかったですね。でも、映像と舞台では現場もお芝居も全然違いますし、こうやってカメラがあって、監督さんや多くのスタッフさんがいらっしゃって、という状況を学びましたね。

2017.11.17(金)
文=くれい響
撮影=白澤 正