インド系のナシカンダーでも魚の頭を発見!

 もちろん、カレーの元祖であるインド系の料理を扱う食堂でも、フィッシュヘッドカレーは人気! 以前、このコラムで紹介したワンプレートタイプのカレー食堂「ナシカンダー」や、バナナの葉をお皿にしたトロピカル定食「バナナリーフカレー」の店で提供されています。

コタキナバルで人気のインド系食堂「スリ・ラタ・カレーハウス」。
この店のフィッシュヘッドカレーは、スパイスをガツンときかせた刺激のある味だった。タマリンドの酸味と唐辛子の辛みのハーモニーが絶妙!

 ちなみにインド系の人たちは、このカレーをスプーンやフォークは使わず、右手で器用に食べます。手の方が、骨を見つけやすくて、取り外しもカンタンだとか。さらに、指でカレーとご飯をまんべんなく混ぜられるので、おいしさも100点満点! フィッシュヘッドカレーは手食に合う、というのも、マレーシアで人気になった理由のひとつなのかもしれませんね。

 さいごに余談ですが、じつはこのフィッシュヘッドカレー、2013年から開催している現地ごはんツアーでも大人気! 今まで行った5回のうち、4回のツアーに組みこみ、クアラルンプール、ペナン、コタキナバル、イポーで食べたのですが、毎回日本人参加者に好評でした。フィッシュヘッドカレー、ホントにおいしいです! ぜひ一度お試しを。

●日本でも「フィッシュヘッドカレー」を提供しているレストランがあります!

ペナンレストラン(東京都港区芝)
https://www.penang-restaurant.com/
※要予約

マレーアジアンクイジーン 横浜店(横浜市中区山下町)
http://www.malayasiancuisine.com/
※2日前までに要予約

マレーチャン サトゥ(東京都豊島区西池袋)
http://www.malaychan-satu.jp/
※ランチは前日までに要予約

ケニーアジア(大阪市中央区千日前)
http://kennyasia.com/
※土日ランチは要予約、夜は通常メニューだが、予約したほうが確実

マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2017.05.15(月)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)