負けず嫌いの性格で
上達したアルトサックス

――その後、「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」「学校のカイダン」「時をかける少女」など、多くの学園ドラマに出演されますが、それによって見えてきたものはありますか?

 高3のときに「学校のカイダン」に出たんですが、高校生のときに出演したドラマで初めてほぼセリフがないレギュラーのクラスメイト役だったんです。それまで芝居ができる環境にいたので、その芝居をしたくてもできない環境なうえ、メインのキャストが同年代ということが辛かったし、悔しかった。あのときの想いをバネに、この世界でもっと頑張っていきたい気持ちが強まりました。そういう意味では、転機となった作品かもしれません。

――今回、アルトサックスの練習は大変でしたか?

 撮影中もずっと練習していたので、丸々4カ月やっていました。ただ、(楽器指導の)先生が言うには、アルトサックスは初心者向けの楽器なので、練習1日目で音も出ましたし、指で押さえる場所もリコーダーと一緒なので、難しさは感じませんでした。ただ、いい音を出せるようになるには時間がかかるので、課題に出された童謡を家で練習してました。負けず嫌いな性格なので、みんなとの合同練習までには巧くなりたい、という気持ちが強かったですね。今では路上ライブでサックスに見入ってしまうほど気になるので、お金を貯めてサックスを買おうと思っています。吹けたらカッコいいですからね(笑)

2017.03.03(金)
文=くれい響
撮影=細田 忠