シンガー・ソングライターのmiwaと坂口健太郎が主演を務めるラブストーリー『君と100回目の恋』で、同じバンド仲間・直哉を演じた竜星涼。戦隊ヒーローから一転、ハードな役柄を演じることも辞さない彼が、これまでのキャリアを赤裸々に語る。
岩渕真奈ともプレイしていたサッカー少年
――小学生から中学3年まで、サッカー少年だったそうですが、やはり将来の夢はサッカー選手だったんですか?
小学生のときはアバウトな感じで、「サッカー選手になりたい」とか思っていましたけど、岩渕真奈さん(現・なでしこジャパン)とか、周りに巧い人がゴロゴロいたので、そういうのを目の当たりにしたことで、「自分は趣味でサッカーをやっていくんだな」という気持ちに変わりましたね。
――その後は、どんな職業に憧れましたか?
小学生のときに好きだったドラマ「アンティーク ~西洋骨董洋菓子店~」の影響からか、高校に入ったときには、パティシエになりたいと思っていました。自分は甘党なんですが、そこまでケーキ好きというわけではないんです。でも、絵を描くような物づくりが好きで、お菓子を作るという芸術的なものに惹かれていました。だから、専門学校を出て、フランス留学することも考えていましたね。サラリーマンになるよりは、手に職をつけたいという気持ちも強かったです。
――そして、2009年の夏に原宿竹下通りで、美容院に行く途中でスカウトされるわけですが、正直どんな気持ちでした?
高校2年のときで、東京で暮らしていたのですが、あまり竹下通りに行ったことがなかったんですよ。その日、たまたま「ちょっと通ってみようか?」という気持ちで歩いていたら、今の事務所(研音)の方にスカウトされたんです。でも、そういうことって現実的じゃないと思っていたし、いくら映画やドラマ好きでも、「ビーチボーイズ」の反町(隆史)さん、竹野内(豊)さんと同じ事務所の方に声をかけられるとは想像もできなかったです。つまり、職業の選択肢として、俳優は一切なかったですね。
2017.02.03(金)
文=くれい響
撮影=鈴木七絵