人気ヤンキーコミックの実写化『アキラNo.2』で、学園のNo.1番長の座を狙う主人公・アキラ役を演じる小澤亮太。「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイレッド役でブレイクした彼が演じることの楽しさについて語る。

合格を確信した「ゴーカイジャー」オーディション

――2008年、20歳のときに俳優を志されたそうですが、それはどういう経緯だったんでしょうか?

 その頃は千葉の雑貨屋さんでアルバイトをしていたんですが、モデル経験のある仲のいい友達がいて、彼から役者になることを勧められたんです。特に憧れていた俳優さんがいたわけではなかったものの、彼のほかにも、何人かから役者を勧められたこともあり、事務所に入ることを決めました。勧めてきた友人には冗談で「もし、失敗したら責任とれよ」みたいなことを言っていましたね(笑)。

――その後、「Tシャツ三国志 ~人中に我あり~」をきっかけに舞台を中心に活動されますが、そのときの心境は?

 何もかもが初めてで、大変でしたけど、楽しかったです。始めた頃は、お芝居の経験がない中でやっていたんですが、ここでかなり揉まれましたね(笑)。演じることだけでなく、「Tシャツ三国志」で演出されていた穴吹一朗さんやキャストの方と、いろいろと話し合いながら作品を作り上げていく作業も楽しかったですし、もともと内気な性格というわけではなかったのですが、それまで人前に出て自分を表現する機会がなかったこともあって、お客さんのダイレクトな反応を感じることができたことも新鮮でした。だから、僕のお芝居の原点は「Tシャツ三国志」だと思っています。

――その後、戦隊ヒーロー「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイレッドでドラマに初出演されますが、オーディションではどのようなことをされたのでしょうか。

 とくに特技といえるものを持っていないので、真剣に受け答えをしていました。今もそのときの映像が残っていて、ちょっと恥ずかしいです(笑)。それまでにも戦隊もののオーディションを受けて、最終選考までいった経験はあったんですが、「ゴーカイジャー」の最終選考では、審査される方のイメージに合わせて5人のグループを何回か作っていったんです。僕だけが真ん中の場所を動くことがなかったので、「これは受かるんじゃないか?」と思いました。どのキャラクターかということは知らされていなかったけど、演じるんだったらレッドをやりたいという気持ちは強かったです。

2014.10.03(金)
文=くれい響
写真=中井菜央