常にグルーヴ感があった『君と100回目の恋』の現場

――さて、最新出演映画『君と100回目の恋』で演じた直哉というキャラは、坂口健太郎さんが演じた陸、泉澤祐希さんが演じた鉄太との男3人の中で、どのような立ち位置で演じようと思いましたか?

 3人ともキャラが立ってるし、ちょっとお調子者な直哉は物語の中心となる三角関係の中の一人ですから、役割も明確で、やりやすかったです。とにかく、大前提として、いい奴だということ! 今回の現場はとにかくアットホームで、みんなといるとストレスがないというか、逆に解消される。最初の頃は、みんなあまり喋らない人見知りだったので、僕がイジりまくってました。音楽がテーマの作品だし、みんな楽器を持ってることもあって、常にグルーヴ感があって、ちょっと変わった現場だったかもしれません。

――劇中で、バンド「The STROBOSCORP」のメンバーを演じるにあたり、ベースを猛特訓されたんですよね?

 僕だけじゃなく、健太郎も祐希も楽器をやったことがなかったので、15年の年末ぐらいから各々やり始めて、半年間ぐらい練習しました。最初の頃は、「そんなところまで指は届かないよ。無理だよ!」って感じだったんですが、自分の好きなミュージシャンの曲を練習していくことで、楽しみながらやれるようになりました。そう考えると苦じゃなかったですね。

――ちなみに、どの曲のコピーから始めたんですか?

 長渕剛さんだったり、矢沢永吉さんの曲。あとはキャロルの「ファンキー・モンキー・ベイビー」や「スタンド・バイ・ミー」も。やればやるほど、その曲が完成していく。でも、最終的には映画の中で弾く曲を練習しなければいけなかったので、そのときはちょっと寂しかったですね(笑)。あと、撮影が終わって、打ち上げから一切、ベースに触っていなかったので、その後のPV撮影のときは、感覚を取り戻すのが大変でした。

2017.02.03(金)
文=くれい響
撮影=鈴木七絵