存在感のある役者になりたい
――同年代の共演者とのエピソードがあれば教えてください。
リアル高校生が多い現場だったこともあって、撮影終わりが放課後みたいでした。みんなで、ごはんに行って、カラオケ行って、ゲーセンに行ったり……。みんながいいものを作ろうと思っていて、貪欲で真面目でまっすぐで熱かった。何か問題があれば、すぐにみんなで部屋に集まって、意見を出し合って話し合ったりすることも多かったです。とても刺激的な現場だったので、この映画に出たことで、今後ももっとたくさん映画に出たいという気持ちが強くなりました。
――今後、どのような俳優になりたいですか? 将来の目標は?
好きな俳優は、柳楽優弥さんや森山未來さんです。ただ、「この人になりたい」と決めてしまうと狭まってしまうような気がするので、決めないようにしています。ただ、「平岡がいて良かった」とか「平岡のおかげでいい作品になった」と言ってもらえるような存在感のある役者になりたいです。あと、今の僕を見てもらいたいので、また宮藤さんとお仕事したいですし、コメディにもどんどんチャレンジしたいです。
平岡拓真(ひらおか・たくま)
1998年2月19日生まれ。香川県出身。08年のデビュー作「252 生存者あり episode.ZERO」を機に、「11人もいる!」など、さまざまなドラマに出演。12年の『おおかみこどもの雨と雪』では、転校生・草平役の声優を務めた。13年、宮藤官九郎監督作『中学生円山』では主人公を演じ、注目を浴びる。その後も「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」(14年)、「時をかける少女」(16年)などに出演している。
『ハルチカ』
聡明で気持ちの優しいハルタ(佐藤勝利)は、引っ越しによって離れ離れになっていた幼なじみのチカ(橋本環奈)と高校の入学式で再会。憧れていた吹奏楽部が廃部寸前と知ったチカは、大好きなフルートを吹くため、ホルン経験者のハルタを巻き込んで部員を集めるべく奔走する。元野球部の宮本(平岡拓真)ら、ワケありメンバーとともに、廃部を免れたチカたちは、コンクール出場を目指すことになる。
(C)2017「ハルチカ」製作委員会
2017年3月4日(土) 全国ロードショー
http://haruchika-movie.jp/
くれい響 (くれい ひびき)
1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。
Column
厳選「いい男」大図鑑
映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。
2017.03.03(金)
文=くれい響
撮影=細田 忠