マラッカのナイトマーケットで食べ歩き「おかず」篇

 さて、夜市の楽しみといえば食べ歩き! 屋台の出店内容はころころ変わるので、同じ店はもうないかもしれませんが、次のようなマラッカの味が楽しめます。

直径1メートルはあろうかと思われる巨大な蒸籠。

 まず、おすすめしたいのは点心。ホカホカに湯気を上げている蒸したての点心は、1個ずつバラで買うことができ、長めの竹串を1本つけてくれるので、串の先に刺してパクリッ。豚焼売、海老焼売、フィッシュボールなど種類も豊富。

 次に注目して欲しいのは、ニョニャちまき。マラッカの名物です。おなじみ中国ちまきの一種ですが、これはマレーシアでしか食べられない味。もち米の中に、甘辛い豚ひき肉と冬瓜。そこにコリアンダーの爽やかなスパイスが効いています。マレー半島と中国の食文化がミックスしたエキゾチックな味で、ボリュームも満点です。

ニョニャちまきは、ごはんにまるでインクを垂らしたような真っ青な色がついている。花びらでつけた天然の色で、それ自体は無味無臭。

 ドリンクは、この2つ。甘酸っぱいシークワーサージュースに、砂糖をまぶした乾燥梅干しをアクセントに加えた「柑仔酸梅(カッチャイ・スイムイ)」。

爽やかな酸味とほんのりしょっぱさもある。夏バテの体にぴったり!

 生搾りのサトウキビジュース「アイル・テブー/Air Tebu」もぜひ。搾りたての天然の甘さは、疲れた身体と心に沁みます。

お客の目の前でジュース作り。固いサトウキビの皮があっという間にペラペラになり、緑がかったジュースが搾り出されてくる。

2016.12.02(金)
文・撮影=古川 音