リゾートから約1時間半の古都ホイアンへ

南国の花が、色彩豊かな建物とマッチする古都ホイアン。

 アンサナ滞在2日目。朝からスパークリングワインを飲み、フレッシュなフルーツをたっぷり食べて、スパのトリートメントを受けても、時間はまだまだたっぷり残されている。午後はリゾートの無料送迎を利用して、ホイアンへ足を延ばした。

 ホイアンは、16世紀から17世紀にかけて繁栄したかつての港町。貿易で日本や中国と親交を深めた影響から、3カ国の文化が入り混ざり、ベトナムのほかの街とは違った独特の風情を漂わせている。世界遺産でもあるため、シーズンによっては各国からの旅行者で混み合うが、緑や南国の花や鮮やかに塗られた建物が並ぶ街並みには、旅情がかきたてられる。

川沿いに見えるのは鮮やかな黄色の壁の建物。ホイアンはベトナム戦争の被害も逃れたため、昔ながらの風情が残されている。

 表通りには土産物店や雑貨店、テーラーが軒を連ねているし、観光客を意識した露店もある。でも、路地を一歩入れば、そこは人々の生活の場。上半身裸で店番をするおじさんや、軒下を飾る鳥篭を眺めながら、街を散策するのが楽しい。

軒下に吊るした木製の鳥篭と上半身裸のおじさんは、ベトナムの名物。

 ホイアンは雑貨探しも楽しい。陶器にキッチン雑貨にステイショナリーと、種類も豊富だ。それに、さすが人々の手先が器用なベトナムだけあって、造りも丁寧で、意外と長持ちする。ちょっとしたアートも面白い。独特の色使いと版画のようなテイストのプロパガンダアートのポスター選びに夢中になっていたら、あっという間に時間が経ってしまった。

左:ベトナム名物のプロパガンダアートのポスター。1枚6ドルほどと価格も手頃。
右:かわいらしいベトナム料理サンプルのキーホルダー。フォーガーにフォーボーなど、食べたことのあるものがたくさん。

 ホイアンは色彩の街とも言われる。イエローやペパーミントグリーンに塗られた壁に、鮮やかなランタンが飾られる風景は、まるで映画のセットのよう。こんな素敵なところが、日本からますます近くなるのは大歓迎。日本が本格的な冬を迎えた頃、旅してみるのもいいかもしれない。

色彩の街ホイアンは、カメラがひとときも手放せない!

Angsana Lang Co(アンサナ・ランコー)
所在地 Cu Du Village, Loc Vinh Commune, Phu Loc District, Thua Thien Hue Province, Vietnam
電話番号 +84-54-3695-800
URL http://www.angsana.com/en/ap-vietnam-lang-co/

日本での問い合わせ先】
バンヤンツリー ホテルズ&リゾーツ 日本支社

電話番号 03-5542-3511

【取材協力】
ベトナム航空

URL http://www.vietnamairlines.com/ja/

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

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文・撮影=芹澤和美